2019年MotoGP 開幕戦カタールGPロサイルのレース結果は昨年と同じく通算13勝目を挙げたドビチオーゾが優勝を飾る。2位マルケスとの差は0.023秒差。3位にファクトリースペックにのるクラッチローが入った。
こんにちは! Andyです。
待ちに待った最高峰レースがついに始まりました。 しかもMoto3クラスでは鳥羽海渡選手が2007年以来の12年ぶりの日本人優!! 中上選手も予選ではTOP10に入る走りを見せ期待値が上がる♪♪
職場のデスクでこっそり見れる動画を付けて結果をお伝えします。
→2018年カタールGPの結果はコチラ
レース結果
結果1. レース総合リザルト
Classification1-2位は昨年と全く同じ!! 昨年のギャップは0.027秒。今回は0.023秒とその差を0.004秒縮める結果となりました。
もともとマルケスはロサイルサーキットを得意としていません。 チャンピオンシップを考えれば大した差ではないですが、今年を占う上では大きな意味を持つ結果であると言って過言ではないでしょう。
結果2. マシン最高速
AverageSpeedレース中はDUCATI ≒ HONDA > SUZUKI でした。 (速い > 遅い) 昨年はDUCATI > HONDAでしたからHONDAのマシンが速くなったのか! と思いきや・・・
昨年(2018)のレースリザルトと比較してみると、DUCATIは4km/hも遅くなっていました。
対するHONDAは2km/h以上速くなっています。
最高速比較(km/h) | 2019年 | 2018年 | 差 |
---|---|---|---|
ドビチオーゾ | 346.3 | 350.3 | -4.0 |
マルケス | 352.0 | 345.7 | +6.3 |
クラッチロー | 349.8 | 347.6 | +2.2 |
ペトルッチ | 347.2 | 351.9 | -4.7 |
昨年はマルケスがドビのスリップに入っても引き離されるような展開でしたが、今回はマルケスが離される事はありませんでした。
HONDAは常用トルクをキープしたままエンジンパワーを引き上げたと言っていますから、かなりエンジン屋さんが頑張った事は間違いないでしょう。
ではDUCATIの最高速が落ちたのはパワーダウン? いや、Andyは「空気抵抗の悪化が招いた最高速ダウン」と見ています。
今年からDUCATIは様々な空力パーツアイテムを投入してきました。 スイングアーム下に設けられてたウィングはRr接地荷重UPを狙った物と考えられますが、ウィングを装着した時点で空気抵抗悪化は避けられません。(その代わりに接地圧が向上する)
AndyがHRCにて空力テストを実施していた時に見つけた効果的なポイントとして、アンダーカウル ~ Rrタイヤ表面への流れは抵抗低減に寄与します。 なので某市販車ベースのレースマシンはアンダーカウル形状が・・・になっています。
もちろん、空力パーツを取れば最高速が上がる事は分かり切っているので、元々アドバンテージのある最高速を多少犠牲にしても、トータルで見た時の戦闘力は高まる! とDUCATIエンジニアは判断したと考えられます。
この事からHONDAマシンがエンジンパワーを上げてきたものの、ピークだけはまたDUCATIが一歩先を行っていると言えますね。 また、HONDAの場合は中低域を細らせて、ピークだけ太らせる事はNGなので、基本的な考えとしては「下も上もモッコリ!!」です。
レーサーの場合は中低が細ると扱い難くなり、ライダーからコンプレーンが上がってきますが・・。
また、最高速が高くでも予選1周でのタイムにはほぼ影響しません。 しかし決勝になるとストレートが速いマシンはライバルを抜く事に苦労しなくて良いので、ラップタイム低下率が低くなります。(同じペースで走れる)
対してストレートが遅いマシンは、コーナーで頑張る必要があるので、精神的・肉体的に不利な状況になりやすく後半でタイヤと体力を消耗し、速いラップタイムを維持できなくなってしまいます。
結果3. チャンピオンシップ
worldstanding今年もマルケスVSドビのクリーンな戦いが期待できますね!!
レース展開
展開1. レーススタート
ポールスタートのビニャ―レスはレースの主役となるか!?
中上タカもいいスタート!!
展開2. 中上一気に5位浮上!
9番手スタートの中上がスタートダッシュを決め5位に躍り出る。
ポールスタートのビニャ―レスは大きく後退しトップグループから脱落。
展開3. 残20周|ロッシ後方から狙う
予選は最高に不調だったロッシがジワリジワリとポジションを上げる。
予選は調子悪くても決勝でペースを上げてくるところはサスがベテラン。
展開4. 残19周|ルーキーファビオがファステスト!
グリッド上でエンジン始動できずピットスタートとなったルーキーファビオ・カンタラロがファステスト!
もしかすると今後のたいふうの目となるかもしれませんね。
展開5. 残18周|リンスがトップ浮上!
昨年から戦闘力が高まっているSUZUKI-GSX。開幕戦でTOP争いを見せる活躍っぷり!
レースとなるともう少しマシン最高速が欲しいところ。 ストレートで簡単に前に出られると精神的ダメージがでかい・・。
展開6. 残15周|TOP4にSUZUKIが2台
SUZUKIの戦闘力が大幅向上か!
ミラーも上がってきたが、先頭集団は依然大きな団子状態。
何かが起きそうな予感・・・。
展開7. 残14周|トップグループは9台の接戦!
昨年よりアベレージタイムが約0.8秒程度遅く、先頭集団は依然団子状態。
中上選手はジリジリと後退し11番手に(・.・;)
展開8. 残13周|マルケス4番手後退!
ちょっと様子見をしているように見えたマルケスでしたが、ワークス移籍で荒ぶるペトルッちゃんにパスされ4位後退。
ペトルッちゃん、身体を絞りまくっていて気合十分ですね!
展開9. 残10周|ドビ&マルクが一歩リード
レースも折り返し地点を過ぎ、終盤により掛かったこと。
1周当り0.2秒程度のペースアップを図り後続を引き離しに掛かります。
展開10. 残7周|結局先頭集団は8台に
ドビ&マルケスの2人が引き離しに掛かるか?
と思いきや、またくっついて8台に膨らんできました。 ロッシまでのが優勝の可能性アリ!
展開11. 残6周|リンス食らいつく!
リンスが喰らいつきます。
この気合なら表彰台もイケる?
先頭集団は大きくバラける事がありません。
展開12. 激闘!!ファイナルラップ
2018年、2019年のファイナルラップを比較した映像です。
今年もこのライダーから目が離せませんね!!
MotoGP2019 Rd.1 カタールGPまとめ
今年もマルケスVSドビの2TOP体制とみていいのではないでしょうか?
昨年と違ってSUZUKIの戦闘力アップも感じられる開幕戦でした。 やっぱりレースは三つ巴、四つ巴になった方が断然面白いので、日本メーカーで表彰台独占! なんてレースも見たいですよね~。
そして2017年からずっとですが、マルケスVSドビのバトルはいつもクリーン!! 接触寸前は何度もありますがレース後の2人がお互い敬意を表している事もいつもいいな~と思うのです。
サーキットトラック外の場外バトルはホントにつまらんからね!