走行中にプラグが爆発してエンジンが止まった!
え!? 爆発!!??
たたた・・・確かに爆発はしてる?(いや爆発ではないか・・)
爆発して止まったてどう言うこと!?!?
現オーナーさんが10,000㎞走行の中古で購入し、暫く通勤快速号として使用。 しばらくしてプラグ交換を自分で行ったところ・・・
「プラグが緩まん! メッサ硬い!」
なんとか取り外したところ、プラグの雄ネジ、シリンダーヘッドの雌ネジが絶賛ナメナメ!
新品プラグをなんとかネジ込む(念じこむ?)も、ただ摩擦で留まっている状態。 通勤快速号として走らせるも突然の「プラグ脱落!」によりエンジンストールww
今回MOTO-ACE-FACTOYにてシリンダーヘッド交換の運びとなりました。
記事の目次
アドレスV125シリンダヘッド分解手順
CF46Aのシリンダーヘッド分解手順を紹介します。
手順1. 外装の取外し
メットイン、サイドカウルの外し方はネジを外すだけなので割愛します。 ここまではサクサクできるレベル。
手順2. シリンダーカウルの取外し
どうあがいても、そのままではシリンダーカウル(シリンダカバー)を外す事はできません。
なのでリアサスペンションのロアマウントを外しフレームを釣り上げます。
やや脚立の使い方を逸脱しておりますが、ご容赦くださいm(__)m こんな感じでリアサスを切り離して持ち上げれば外す事ができます。
因みにこの”シリンダーカウル”はファンの風をシリンダーへ導く役割があるので、とても大切な部品です。 割れたりして空気が逃げてしまうと、ファンで送り込む空気が不足して焼き付きに至る可能性もあるので慎重に外したいところ。
手順3. スロットルボディ、パイプ、ハーネスの取外し
シリンダーカウルを取り外したあとは、サクサクいけます。 ホース類は合いマークが無かったのでマーカーペン等で打ってから外すと組立の確実性が上がります。
手順4. ヘッドカバーの取外し
次にボルト2本を外してヘッドカバーを取り外します。 ゴム製のパッキンを取る際、液体ガスケットがどこに塗られているのか確認しておきます。
アドVの場合はカムホルダーの加工部分に白色のガスケットがチョイ塗りしてありました。
手順5. カムスプロケット取外し
黒いゴムキャップを外すとテンショナが見えます。
中央のテンショナを配線ドライバで時計回りに回転させテンションを抜きます。 抜いた状態でテンショナー本体を取り外せばOK。
次にエンジンファン(クランク)とエンジンケースの合いマークを合わせます。
①と②の両方が揃った状態にします。(圧縮上死点にする)
※①は合っているが、②は揃っていない場合はNG。(排気上死点でありNG。)その場合はファンをもう一回転させればOK。
①、②の合いマーク全て揃え、ロッカーアームがカタカタ動く事を確認します。
カタカタ動いたらOK。 カムスプロケット取付ボルトを取り外します。 この時デコンプとリターンスプリング類も外れます。 小さな部品をエンジン内部に落とすと全バラコース!
慎重に取り外します。 外した後はカムチェーンもエンジン内部に落ちないよう注意。
次にシリンダーヘッドナットを外します。 大きな軸力が掛かっているので、3回程度に分けて少しづつ緩めます。
プラスチックハンマー等で軽くコンコンしてガスケットの密着を取るとシリンダーヘッドが外れます。 カムチェーンをエンジン内部に落とさないよう注意。
次にシリンダーをプラスチックハンマでコンコンすればシリンダーが外れます。
エンジンの状況
プラグが正しく装着されていない状態で走行した為、排気ガスがもれカーボン(スス)が座面に付着しています。 ネジ山も半分以下に潰れていることと、今後も長く乗る事を考え今回は修理でなく、交換する事にします。
ピストンのスカートは一切キズ無し! オイル交換をまめにしていた成果が現れていますね~。
ピストン表面はカーボンの堆積アリ。 ちょっと多いように感じます。 ライドオンの奥村店長に聞いたところ、アドVはカーボンがバルブやシートに堆積して圧縮漏れを起こすトラブルが多いとのこと。
今回はピストンとリングを新品に交換しますが、このまま行くといずれ堆積したカーボンがなにかしらのトラブルを引き起こすような気がしますね・・。
こう言う時にこのまま組んでエンジンクリーナー的な燃料添加剤の効果があるのかどうなのか? 検証したくなりますww(自分のじゃないから出来ないケド・・)
アドレスV125(CF46)エンジン分解まとめ
生まれて初めてSUZUKIのエンジンを分解しました!笑 シリンダーカウルが外れないと分かった時、代わりにアゴが外れましたが
なんとか外せてよかった!
もひとつびっくりなのがデコンプを装備していること。 スクーターのエンジンにデコンプ!? そんな圧縮高くないでしょ!?
と思いましたが、もしかしたらコストダウンの方法か? とも思えてきました。
始動時の圧縮を抜くと言う事は、ワンサイズ小さなセルモーターを選ぶ事ができ、コストダウンさせているのか? と感じました。
部品は他機種で流用すればするほど1つ当たりのコストを下げる事ができます。
極端に例えると、”50㏄用のセルモーターで125㏄エンジンを回す”イメージです。
小さなモーターの方が元々の単価は安い。 そのまま125㏄のエンジンを始動するにはパワーが無くて不可能。→デコンプを設けて可能にする。
デコンプ部品と組付け費はコストアップするが、モーターとバッテリー2つを共用化させる方がトータルで安く作れる!
こんなロジックでデコンプを設けたのかな・・・?? などと妄想しながら分解作業していました。
次は部品がきたらバルブのすり合わせ♪♪
Let's Fun! Ride! Run!
ANDY