アドレスV125(CF46A)エンジンシリンダーヘッド組立

コロナの影響で純正部品の入荷がやや遅れましたが、無事受領! これから新品ヘッドとピストンを組み立てていきます。

 

125㏄クラスのスクーターでは断トツの速さを持つCF46A。 ノーマル状態でもかなりのダッシュ力があり他の追随を許さない不動の地位を獲得しているモデルなんだそうです。(ライドオン店長談)

バルブやカムなどは今までの物を引き続き使用するので、本来のポテンシャルを最大限発揮できるようガンバリマス!!

 

1. エンジン部品寸法計測

まずは継続部品の寸法を確認します。 狙いの数値になければポテンシャルダウンは避けられません。 性格な診断は正確な寸法把握から♪

寸法測定結果まとめ

測定部品 測定値 基準値 判定
カム山高さ IN:27.96㎜
EX:27.79㎜
IN:27.62㎜以上
EX:27.47㎜以上
OK
バルブスプリング自由帳 IN:34.45㎜
EX:34.40㎜
IN:32.80㎜以上
EX:32.80㎜以上
OK
バルブフェース当り幅 IN:1.00㎜
EX:1.05㎜
IN:0.90~1.10㎜
EX:0.92~1.12㎜
OK
ロッカーアームシャフト外径 IN:9.988㎜
EX:9.987㎜
IN:9.981~9.990㎜
EX:9.981~9.990㎜
OK

全体的に摩耗している感じはありませんでした。

唯一バルブフェースの当たり面が少し広がっている印象です。 シート、バルブの両方が若干当たり面が広いので組立時にはバルブのすり合わせをしておけばOK。 (シートは新品なのでフェースに対し当たり面は縮小方向であり、気密性は保てるため)

 

計測1. カム山高さ

シンワ、ミツトヨのデジタルノギスであれば、1/100㎜は正確に計測することができます。  エキゾーストはデコンプがあるので測りづらかった。

摩耗限度に対して約0.3㎜の余裕があります。 問題無しと判断し組付けます。

 

計測2. バルブスプリング自由長

バルブスプリング単体の長さを図ります。  スプリングがヘタってくると、自由長が短くなります。

短い自由長のまま組み付けると反力が減少し、バルブジャンプやサージングなどのトラブルに繋がってしまうので、数値を把握します。

2㎜以上の余裕がありOK。

 

計測3. バルブフェース当たり幅

アドレスV125(CF46A)バルブフェース当たり幅

↑バルブフェースの当たり幅を確認します。 この幅が広くなると、バルブフェースとバルブシートの摩耗が進行している可能性が高くなります。

その場合はシートカットや交換などの対応が必用になります。   今回はやや広がっているものの、基準値のセンターでありOKと判断します。

 

計測4. ロッカーアームシャフト外径

アドレスV125(CF46A)ロッカーシャフト外径計測

ロッカーアームシャフトの外径を計測します。 ロッカーアームがシーソーのように動くので、潤滑が悪いと摩耗し、径が細くなっていきます。

ガタつきを出さないよう要求精度は1000分代。 なのでマイクロメーターで計測します。

基準に対して3/1000㎜小さい値で十分余裕がありますのでOKと判断します。

 

2. バルブすり合わせ

新品のシリンダーヘッドを組むので、軽くバルブのすり合わせを行っておきます。

 

アドレスV125(CF46A)バルブすり合わせ

↑IN側のバルブです。 しっかり面が出ました。

 

アドレスV125(CF46A)バルブすり合わせ↑ちょっと黒くて見難いですが、EX側バルブのすり合わせ後です。  いい感じに当たりが出ました。 ほんの少しだけど段付きがちょっと気になるかな・・

 

アドレスV125(CF46A)バルブすり合わせ↑シート側もしっかり面が出ました。

 

バルブの当たり面を光明丹で確認する

最後に当たり面を光明丹で確認します。 全周綺麗に付着しているのでOK!

 

さぁ気密性のチェック!!

燃焼室にガソリンをひたしてインテークポート、エキゾーストポートからエアガンを吹きます。 エア漏れ無ければOK!

残念ながらエキゾースト側に漏れがありNGと判断します。  対策としては2パターンあります。

  • もう一度バルブをすり合わせる
  • バルブを新品に交換する。

今回はシリンダーヘッドを新品にしており、なるべく寿命を最大化したいこと、バルブのフェース幅が基準に対し中央にあることの2つの理由から、バルブを新品交換する事とします。

 

3. シリンダーヘッド組立

 

手順1. ステムシール組付け

手で装着します。 バルブステムの摺動面にはオイルを塗布。

 

手順2. バルブを挿入する

アドレスV125(CF46A)エンジン分解

ステムエンドにマルチパーパスグリスを塗布します。 目的はステムシールのリップを保護するため。

挿入時にリップにキズを入れてしまうとオイル下がりの原因になってしまうため、慎重に行う必要があります。

 

手順3. バルブスプリングの取付

アドレスV125(CF46A)バルブスプリングの組立

バルブスプリングは上下が決まっています。 黄色ペイントが見える物はペイントを上側にして組みます。

見えない場合は、巻きピッチを確認し、ピッチが広く粗い方を上側へ、ピッチが狭く密な方を下側(スプリングシート側)へ組みます。

このお陰で高回転時におけるスプリングの往復慣性重量を減らす事ができ、バルブ追従の信頼性が向上します。

等ピッチに比べれば、若干のエンジン出力向上効果もあります♪

 

手順4. コッターの組付け

アドレスV125(CF46A)バルブコッターの組付け

バルブスプリングコンプレッサーを使ってコッターを装着します。

 

アドレスV125(CF46A)バルブコッターの組付け

接着剤の代用としてコッターにマルチパーパスグリスを塗布します。

 

アドレスV125(CF46A)バルブコッターの組付け1個目のコッターを装着した状態。 ちなみにKTCのバルブスプリングコンプレッサー(MCVU5)は開口面積が大きいので作業しやすい! しかも傘側のロックを回転させるだけで簡単に外せる優れもの! 片手で作業しやすいのなんの! ワークス御用達の逸品です☆

おススメです。
(→AmazonでMCVU5を見てみる

 

https://amzn.to/3emMMIU

バルブスプリングコンプレッサーを外せば出来上がり!

 

当然コッターの割はセンターです!

バルブコッターの組立
バルブコッターの組立

コッターの割を均等にすると高負荷運転時の外れタフネスが向上します。

もちろん偏っていても問題ない設計になっていますが、ワークスは必ず均等に置くのでAndyもいいところはワークス品質を真似ます。

 

手順5. カムシャフト、ロッカーアーム組立

アドレスV125(CF46A)カムシャフトの組付け

カムシャフトをホルダーへ挿入後、ロッカーアームとロッカーシャフトを挿入します。 ここは挿すだけなので特に難しくありません。

この時、カムシャフト表面とロッカーシャフトにMオイルを塗布します。

※Mオイル=モリブデングリスとエンジンオイルを1:1で溶いたオイル

 

アドレスV125(CF46A)カムシャフトの組付け

↑ロッカーシャフト、カムシャフトの抜け止めプレートを取り付けます。

締付トルク=5.5Nm

 

購入部品一覧

下記品番はK5,K6,K7,K9に適合します。

※Amazonで商品が表示されない場合は、検索窓で品番をコピペして検索してください。

シリンダーヘッド関連部品

部品名 品番 定価(税別) 必用数 Amazonで探す 楽天で探す
シリンダーヘッド 11110-33G20 20,600 1 タップ タップ
オイルシール,5X10.5X8.4 09289-05008 195 2 タップ タップ
ガスケット,シリンダヘッドカバー 11173-33G00 710 1 タップ タップ
スタッドボルト,エキゾースト 01421-0816B 70 2 タップ タップ
スタッドボルト,シリンダー連結 01421-0630B 70 1 タップ タップ
ナット 08316-1006B 50 1 タップ タップ
ガスケット,エキゾーストパイプ 14181-06F00 180 1 タップ タップ

※シリンダーヘッド11110-33G01(K5,K6,K7)は廃盤しました。 オーダーすると、111130-33G20(K9)が納品されます。

※商品が表示されない場合は、検索窓で品番をコピペして検索してください。

 

ピストン関連部品

部品名 品番 定価 必用数 Amazon 楽天
ピストン 12111-33G00-0F0 2,350 1 タップ タップ
リングセット,ピストン 12140-33G00 2,050 1 タップ タップ
スナップリング 09381-14001 70 2 タップ タップ

 

シリンダー関連部品

部品名 品番 定価 必用数 Amazon 楽天
シリンダー 11211-33G01-0F0 15,000 1 タップ タップ
ガスケット,シリンダ 11241-33G00 250 1 タップ タップ
ガスケット,シリンダヘッド 11141-33G01 740 1 タップ タップ
ガスケット,テンショナアジャスタ 12837-32G00 120 1 タップ タップ

 

アドレスV125G(CF46A)シリンダーヘッド組立まとめ

1000CCの4発と違って部品点数は少なくてコンパクトだから作業が進むスピードが早い!!笑

ガスケット剥がしもアッと言う間にオワタ! (^_-)-☆

 

とは言え、4サイクルエンジンのキモははやりシリンダーヘッドです。 ヘッドこそ命! 整備士としてオーナーの元に帰ったとき「オッ! 良くなった!」って言わせますぜ☆(^^♪

 

部品待ちが少し長くなってしまいましたが、一歩づつ確実に進めます☆

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