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バイクの正しいホイールベアリングの交換方法|ソケットを叩く圧入は大間違い!!

こんにちは!MOTO-ACE-BLOGerの@Andyです。(You tubeチャンネル→MOTO-ACE-VLOG

長年乗り続け、バイクに愛着を持っている人ほどメンテナンスの事が気になりますよね。 オイル交換やプラグ、エアクリーナは定期的に交換しているんだけど、10年経ってそろそろホイールベアリングが交換時期に来たかもなぁ・・・

バイク屋のオヤジにこんど聞いてみるか!

製造年月日が古くなってくると、ホイールベアリングの動きがゴリゴリしてスムースに回転しなくなってきます。こうなると交換のサイン。 よく工具のソケットを使ってカンカン!とハンマーで叩いて入れているショップのおじさんを見ます

が・・・

「それダメーーー!!」 工具を治具代わりにしてベアリングを打ち込んでいるバイク屋は信用してはいけません。ベアリングの構造を100%理解できれば、なぜだめなのか?が分かります。  ライダーが信用できるショップを見つける手助けに繋がれば嬉しいです!

走行中はずっと回転し続ける運命にある部品、ホイールベアリングはとても苛酷な使われ方です。ドライブチェーンのような一般的な消耗品ではないので在庫しているショップはありません。 中に入っているグリスも交換してもらえません。

なのにバイクの全重量を支えながらスムーズに回転しないと、燃費は悪くなるし、エンジンが生むパワーを失ってしまう。 大きく性能を左右する小さな部品です。

普段あまり気にしないままずっと乗り続け、不具合に気づかないまま走り続けると重大な事故に繋がる恐れがあります。

バイクショップもたまにしか交換しないからこそ、交換に必要な道具を見れば一発でそのお店の実力がわかります。

実力と知識の無いお店もたくさん存在する事は事実なので、簡単に見分ける方法を紹介します。 大切な愛車のホイールベアリングを交換するとき、どんなショップを選んだら良いのか?  そんな事を決める参考になれば嬉しいです(^o^)

 

1. 恐怖!ベアリングが壊れるとこうなる…

ベアリングのボールが飛び出し、その後も走行した結果、ボールがディスタンスカラーを削り取ってしまった。ホイールロックの可能性もあり、かなり危険!
グリスが飛び出し無潤滑で動いた結果がコレ… ボールとレースが直に接触して熱膨張→自らが削られ、グリスと共にモクズとなった図。

 

こうならないよう点検をした方が良いのは言うまでもありません。しかしこのベアリングはバイクに装着された状態だと、ダストシールしか目視できません。→つまり見ただけでは何も分からないんです!!

ダストシール中にいるベアリングがどんな状態なのかは、ホイールを外さなければ確認できないのです。

もしホイールを外す機会があれば、この2つを点検しましょう!

ホイールを外したらこの2つを点検!!
  1. ベアリングを指で回してみて、「ゴリゴリ」感を感じたらNG。
  2. ダストシールより内側に漏れで出たグリスが見えたらNG。

上記2つが両方無ければOKです。

グリスがダダ漏れになっていると、ダストシールから放射状にうっすら飛び散っている場合がほとんどですから、洗車する時に、ホイールのサイドカラー周辺で明らかに水をはじいているような事が無いか気にすると、確認する精度が高まります!

*ついでにリンク周りもチェック!

 

2. ベアリングの有るべき正しい姿を知る

上の写真のような状態を未然に防ぐには、交換するしかありません。  ライダー歴が長くなってくると、仲間やチームの中に自分で交換した事のある知り合いが居ると思います。

しかし、残念な事にそのほとんどは間違った方法で圧入してしまっています。 するとベアリングの寿命を縮め、摩擦ロスが増大しパワーロスしてしまい、交換した意味を失ってしまいます。

そうさせない為の第一歩はベアリングのあるべき姿を知る事です。

 

あるべき姿1. ベアリングの名称と機能

基本的なベアリングの構造

よくある間違い! →  「インナーレースがアクスルシャフトの上で回転する!」

ホイールを置いてベアリングを回転させる時、指でインナーレースを触ってクルクルと回して回転状態をチェックします。そのままのイメージでバイクに装着した後も同じと思いがちです…。  ホールに圧入されているのはアウターレース!  固定がインナーで、回転するのがアウター側ですから覚えて置いてくださいネ!

ホイールベアリングは、レースにある溝の中でボールが点接触で転がる事でスムーズな回転を生み出す事ができます。

 

あるべき姿2. レースとボールの位置関係のあるべき姿

ボールがスムースに回転するには、アウターレースとインナーレースの溝センターが完璧に揃う事です。

レース同士の位置はボールを介してたまたまそこに居るだけです。ボルトなどで固定はされていません。
圧入する前のベアリングは自然にレース同士のセンターが出ています。 この状態をホイールに圧入した後もキープさせる事が絶対です!!

 

ソケットでコンコン!と叩いてては絶対にセンターが出ません。 ベアリングの寿命を縮め、転がり抵抗が増加しエンジンパワーをロスしてしまいます。

 

あるべき姿3. ベアリング部(ホイールハブ)の構造を理解する。

ホイールベアリングが収まるハブ部の部品構成はおおよそこのようになっています。  アクスルシャフトを締め付けると、軸力約3tが発生します。 その軸力を受け止める部品に色を塗りました。  色が塗ってある部品にアクスルシャフト(ボルト)の反力が掛かります。

バイク用ホイールハブの断面図

排気量によってこの構造は大きく異なりますが、ビッグバイクはメーカーを問わずこの構成です。 ドライブチェーンの反力を受けるハブベアリングはボールが2列あります。

ホイールベアリングは左右に1個づつ装備され、合計3個のベアリング(ボールは合計4列)が使用されています。 *ヤマハ車はハブベアリングがローラータイプが主流です。

ここで最も大切な事は、合計3個(ボール4列)のベアリング全てが、アクスルシャフトを規定トルクで締付けた時に、インナーレースアウターレースボールのセンターがぴったり揃った状態に組み込む事です。

大事なのは、アクスルシャフトを規定トルクで締付けた時ですよ!!

ホイールを締付けていない状態で整列が出ていても無意味です!!

池上先生

この事をしらないバイクショップは全国にたくさんあります!  カスタムコンテストで有名なビルダーさんやショップですら知りませんからね!!

皆さんも気をつけて下さい!  全国にたーーーくさんありますよ!

 

インナーレースとアウターレースのセンターが揃っていない場合、ボールの転がる溝がズレて回転が重たくなってしまいます。

ホイールの内部構造

このディスタンスカラーが持つ剛性が低いと、アクスルシャフトを締めた時に縮んでしまう事があります!

 

3. ソケットで叩くとセンターが出ない理由

続きを読むには記事を購入してください
--コメント--
  1. 初めまして、ベアリングの圧入について調べていたらこの記事にたどり着きました
    説明している内容は分かりやすく、かつ納得できるものですね

    読み進めていくとベアリング(アウターレース側)の位置決めについて疑問が出てきました
    ホイールハブは両側にストッパがあるタイプで内幅をA、ディスタンスカラーの長さをBとした場合
    A<Bになっているはずですが、そうすると片側のアウターレースとストッパに隙間ができますね
    ストッパーに突き当てられたベアリング自体に突き当て方向とは反対側へ固定する物が無いので物理的には隙間分だけ左右に移動出来てしまいます
    実際には圧入での摩擦で動かないとは思いますが、このような構造で問題ないのでしょうか
    (工作機械などは必ず片側は固定されており、摩擦だけの固定ではちょっと不安に思いました)
    個人的にはアウター/インナーの中心を維持したまま隙間をシムで調整できればと思っています

    この構造と左右ベアリングの位置決めに対し、Andyさんの見解はいかがでしょうか
    どこを調べても隙間に対する左右の位置決めには言及していないので、お聞きしたいと思いました

    • 工作機械へのご見識がありベアリングへの知識が非常に高い方をお見受けいたしましたm(_ _)m

      「隙間分だけ左右に移動できてしまう」←おっしゃる通りです。
      2種類のタイプがあり
      1つは現状の量産仕様、つまりストッパー無し仕様
      2つめは量産仕様とは異なる仕様があります

      これ以上は有料情報になるので公開できず申し訳ありませんm(_ _)m
      どうしても! という場合はこちらを御覧ください(*^^*)
      Amazonリスト
      頂いたメールアドレス直接ご返信差し上げます♪(*^^*)

  2. 何年も前の記事なので解決済みの内容かもしれませんが、ラジアルベアリング のインナーとアウターのレースが一直線になっている状態はプリロード(予圧)が掛かってない状態なので、球の片当たりで荷重分散できず、ベアリングを痛めることになりますし、本来の回転性能が発揮できなくなります。

    • ( ,,`・ω・´)ンンン?

      定圧予圧、定位置予圧など予圧を必用とする部品はありますが、
      ホイールベアリングに明確な予圧の設定は要りませんよ♪

      また↓の状態になるメカニズムが理解できません。
      ・玉の方当たりになち荷重分散ができない
      ・本来の回転性能をはっきできない

      プリロードが一直線になっている状態はプリロードが掛かっていない
      とありますが、アキシャルの事を言っていますか?

      • ラジアルベアリングであれば内部すきまがC2やCMなどで別けられているのでご理解いただいてるという前提でお話しさせていただきます。
        隙間がある為、ラジアル荷重であればインナーレースはアウターレースのセンターより下がった状態になり、上下の球が主に荷重を受け、左右の球はあまり荷重を受けない状態になります。なので、上と左右方向にガタがあると思います。(組み付け前の状態でベアリング のインナーレースがカタカタ動きますよね?)
        なので、ラジアル方向以外の力が加わった時に接触している球の数が減り、荷重分散されず接触している少ない球と球の接触面に許容値以上の圧力が加わり、フレッチング等が起こりやすくなるのです。
        なので、ステムベアリングなどのようにアキシャル荷重をかけてガタが出ないようにしておくのがプリロード(与圧)になります。
        バイクのホイールはラジアルベアリング を使っているものでもアスクルシャフトで締めることで勝手にプリロードが掛かるような設計になっていると思いますが、細かく調整したいならディスタンスカラーやリングシム等で調整出来るはずです。
        テーパーローラーベアリングを使用してある物で、ベアリングナットで固定するタイプは与圧調整が自由に出来ます。(ステムベアリングとほぼ同じ構造なので、理解しやすいと思います)
        リヤホイールの反駆動側のラジアルベアリングは、駆動側が左右方向にズレないようにプリロードが掛かっているので、ほぼラジアル方向の荷重しか受けないという補助的な役割なので、与圧は気にしなくて大丈夫です。
        精密スピンドルユニットの組み付けがベアリング の勉強をするにはいいと思います。
        ただ、極論を言いますと一般ユースのバイク程度の負荷ならサービスマニュアル通りに組んであれば、ベアリングとしてはグリス切れによる劣化だけ心配すればよくて、レースなどで性能を求める場合のみ、キッチリ組めばいいと思います。

        • まずホイールベアリングをハウジングにセットした状態でカタカタは動きません。
          (ディスタンス、左右のベアリングAssyが一体となっています。)

          「ラジアル方向以外の力が加わった時に接触している球の数が減り、荷重分散されず接触している少ない球と球の接触面に許容値以上の圧力が加わり」

          ↑すみません、この文言でどんな状態なのか理解できませんでした。

          アクスルシャフトを締める事でベアリングにプリロードを与える設計ではありません。
          ディスタンスカラーで調整できる構造になっていないし、シムを入れる事を前提に設計していません。
          これはレーサーのホイールも同じです。

          レーサーのみ、車体の左右方向に、サイドカラー出代を調整できる機構は設けていますが、これはフォークピッチ内寸に対するホイール幅を各ホイール毎に設計公差に収める為です。

          クイックチェンジシステムを使用する時、インパクトで締めた時の軸力安定化と、フォークスパンを適正値に保つ2つの目的があります。(仮にホイール幅が1㎜小さいと、フォークが内側に1㎜寄った状態で締め付けられてしまい、フォークがスムースに動かない)

          ベアリングについてはプリロード調整機構、構造は一切持たせていません。

          また予圧は必須ではなく、使用部位によります。 
          もし予圧が必用であればアキシャルでなくハウジング締め代で管理すべきでしょう。
          アキシャルでは予圧再現性を持たせた仕様はホイールにおいて困難です。
          (ホイールは精密スピンドル仕様とは全く異なります)

          また、純正ホイールベアリングでグリス無し仕様(オープン)も世界で大量に生産されいます。

          ホイールベアリングに必要な機能と性能を考えれば、予圧は必用ありません。
          もし必用であれば、誰が組んでも一定範囲の予圧を与えられる、再現性のある構造にしなければなりません。

          • ベアリングの内部すきまについてはベアリング メーカー等のサイトやベアリングカタログに記載してありますのでご参照いただければと思います。
            https://www.ezo-brg.co.jp/product/document-detail08.html
            ホイールの場合、組んだ時に回転が重すぎるなどの場合に予圧が掛かり過ぎていることが殆どです。C3とCMを組み替えて、回した時に差が出るのが隙間の違いによる予圧の変化が大きいからです。

          • 頂いたリンクよりも詳しく素晴らしい内容が記載された記事がありますので
            まずはそちらをご覧ください。

            今後のコメントは↓記事のコメント欄より受け付けます。

            https://moto-ace-team.com/motorcycle-wheel-bearing-test/

            ホイールに組んだ時回転が重いなら、組み方が間違いです。

            予圧についての自論を述べたいのならご自分の発信媒体でお願いします。
            (ここは貴方の発信場所ではありません)

            もし当ブログの記載内容に間違いがあればご指摘頂ければ加筆修正させて頂きます。

            ベアリング知識向上と併せて設計知識が無ければ全体最適の解を導くことはできません。
            ベアリングは隙間だけで語れるほど甘くないのです。

          • 本題から外れてしまいましたが、アウターレースとインナーレースが一直線の状態が良いと記載がありますが、一直線の状態は一番ガタが大きい場所になる為、高速回転時は軸も振れますし、球の荷重変化が大きくスミアリングやフレッチングが起きやすい寿命の短くなる状態です。コメントは消していただいて結構です。
            失礼致しました。

          • まず私と理解が異なるのが「高速回転時」です。

            ビックバイクのベアリングサイズの最高許容回転数は13000rpmです。
            バイクが仮に時速300㎞で走行した時のベアリング回転数は3500rpm。

            これはベアリングにとって高速回転ではありません。

            スミア、フレッティング等は隙間のみで発生する物ではありません。
            ベアリング想定寿命は10の何乗回かご承知の上で述べてらっしゃいますか??

            またバイクのベアリングは左右連結状態で使用されます。

            私の提唱する「ベアリングの正しい入れ方」が間違いであると言い切れる理論は残念ながらカケラもありません。

            それでも自論を述べたいのであれば、再度申し上げますが「ご自身で、ご自身の媒体を使って」行ってください。

            繰返しますが、ベアリングは「隙間だけで語れるほど甘くない」のです。

  3. 初めてコメントいたします。アフリカツイン750乗り です(^^)
    基礎的な機械組み立ての記事、大変興味深く読ませて頂きました。
    自分は製造メーカー勤務品質保証部ですが、記事中の以下の様な作業指示がなされていなく、不具合を出してしまった事がありました。 ベテランの作業長も知識が無く恥ずかしいです。
    *******専用冶具を使用しホイール内部の突き当て部のすぐ裏で反力を受けます。ホイール全体で受けてはいけません。******

  4. こんにちは、いつもこのサイトを見させてもらって勉強させてもらっています。
    先日、このサイトを参考に、YZF-R1のフロントのハブベアリングを交換しました。
    機械いじりが好きなので自分でやりました。
    ベアリング圧入用のインナーとアウターを同時に押せる面が平らなコマを2セット買ってそれに長いボルトを通してサービスマニュアル通りに左側から締め付けて圧入しました。
    そこで質問させて欲しいのですけれども、右側のベアリングを圧入し、最後の止めの時、全力の半分位の力で、つまりは勘で締め付けましたが問題無いでしょうか?
    指でベアリングを回すと反対側のベアリングも回るので重たいです。
    キチンと両側から平らなコマで押さえて圧入したので、インナーとアウターのセンターは車体に組んだ時には出ていると思いたいです。
    規程のトルクで車体に組むとホイールは2回転くらい回って止まります。(キャリパーは外した状態です)
    規定のトルクでアクスルを締める前は10回転位すんなり回ります。
    あと、もう一つ質問させてください。
    毎回なのですけど、数十キロ走ると、時速20キロ以下の時に新品のダストシールがキュルキュル鳴るのですけれども、これは問題無いでしょうか?
    走り終えて数時間経つと音はしなくなります。
    ダストシールのリップにはシリコングリスを塗っています。

    教えてください。
    よろしくお願いします。

    • さすらいのR1乗り さんこんばんは。
      いつもご覧いただき誠にありがとうございます(^^)

       

      サービスマニュアルが左側から圧入せよとの指示されている場合は、ベアリングの位置決めが左側である事を意味します。
      →作業方法OK。

       

      右側のベアリング圧入の際、勘で締め付け(圧入)
      →NGです。※ディスタンスカラーの素材がアルミだった場合は再圧入必須です

       

      位置決め側は圧入荷重は関係無いので、当たるところまで圧入でOK。

       

      位置決めと反対側は、ディスタンスカラーにも軸力と同じだけの荷重を与えて縮める事が必須です。

       

      つまり手勘では軸力が分かりません。→ 恐らくアクスルシャフト軸力よりも低い圧入荷重になっている可能性が高いです。

       

      仮説が正しいとすると、現在はこのような状況になっています。↓
      ・アクスルシャフトを規定トルクで締め付けた際、ディスタンスカラーの長さが圧入時よりも縮んでいる状態である。

       

      アクスルシャフト軸力が3tの軸力の時、ディスタンスカラーが1.0mm縮むとします。
      ベアリング圧入の時の荷重が1.5tだった場合、ディスタンスカラーは0.5mm縮みます。

       

      アクスルシャフトが1.5tの軸力の場合はベアリングレースのセンターが揃います。
      しかし3.0tの場合はインナーレースが0.5mm分内側へ寄せられてしまいレースセンターズレが起こります。

       

      ディスタンスカラーがド鉄の極太である場合など剛性が高ければ、3.0t程度の荷重では全く縮まないので「当たるまで圧入」でOKです。
      軽量素材など剛性が低い場合は軸力と同じ荷重で締め付けなければ、レースセンターが揃う事はありません。

       

      アクスルを規定条件で締付け、ディスタンスカラーが縮んだ状態でベアリングレースのセンターが揃っていれば、ホイールは回転し続けます。
      (ホイールバランサーに乗っているような回転になります)

       

      ダストシールの”鳴き”は温度に依存していそうですね。 リップはゴム製品ですので音が鳴ることは考えにくいです。
      回転数依存の音でしたら、ベアリング、ディスク系などが怪しいですね。

       

      お役に立てれば幸いです。 不明な点があればお気軽に返信ください。

       

      Andy

      • 早速のご教授ありがとうございます!
        私が組んだディスタンスカラーは純正です。
        予備を持っているので、確認したところ、軽いので、アルミかと思われます…
        肉厚は2.5ミリ位あります。

        これは、当たった所で止める圧入ではなく、軸力3トン掛けられるプレス機で圧入しないと、ベアリング壊れますか?

        教えてください。
        よろしくお願いします。

        • さすらいのR1乗りさん

          ディスタンスカラーがアルミですか・・・、 であればやはり正規の軸力を掛けたいですね。

          当たったところでストップした状態であればいきなり壊れる事はありません。
          但し、アクスルシャフトを正しく締め付けた時点でレースセンターがズレています。

          その状態ではフリクションを背負った状態で回転し続ける事になるので、本来のポテンシャルをスポイルしてしまっています。

          どのくらディスタンスカラーが縮むか? によって寿命は変わるのでなんとも言えませんが、まめに指でベアリングの回転状態を
          点検する必要はありますね。

          100%の性能を発揮させるのであれば、プレス圧入できるショップさんへ持ち込む事が懸命と思います。

          • 回答ありがとうございます!!
            昨日、M10のボルトでベアリング圧入用の治具を両面から当てて30N・m(DRY)で締め込みました。
            (素人丸出しで恐縮ですけども、軸力3t近く出てますよね・・・)
            (ベアリングは指では回らない位固くなりました)
            結果としてはアクスルを既定のトルク(91N・m WET)で締め込んだ時に、キャリパーを外した状態でスムーズに5回転以上回るようになりました。
            ぶつかった所で止める圧入よりはマシかと思いたいです。。。

            オイルシール付近の異音はオイルシールの外側(フォーク側のハブダストカバーと接する部分)とリップに大量にシリコングリス塗ったら治まりました。

            とりあえずこれで乗ってみようと思います。
            早々にベアリングが壊れるようでしたら、油圧プレス機を持っているバイク店を探そうと思います。
            (北海道なので油圧プレス機を持っている店が在るか不安です)

            大変勉強になりました。
            ありがとうございました!!

  5. インナーに力を加えて入れるのはアウトだけど、アウター部を叩いて入れるなら特に問題はありませんね。(問題が起きたことがない)
    SSTを使ったところでベアリングのアウターを叩いて入れていることに間違いはないですし。
    また、整備も職人気質みたいなところがありますので、「ハブベアリングを入れる程度の作業でSSTを使うなんて、お前は素人か?」みたいなところもありますね。(悪い風習)
    ショップは仕事でやってますから、小さいベアリングを入れるために色んな種類のSSTを買うなんてことはしないでしょう。(それを使ったところで効率が上がる訳じゃないし、結果も変わらないので経費の無駄使いという目で見ます)
    また、プレスで入れれば完璧という訳でもなく、下手な人がやると最初の一押しで若干斜めに入れてしまうこともあります。
    道具も大事ですが、経験もとても大事で、整備を本業としてる人は、代用できる道具があればわざわざ購入せずにそれを使うというのが一般的じゃないかと。
    それは無知だからやっている訳ではなく、逆に知識と経験があるから(大丈夫なこととダメなことがわかっている)という認識で作業してますね。

    • コメントありがとうございます♪♪
      残念ながらサトウさんの整備方法は間違いだらけなので早急に正しい知識を習得なさる事を強く推奨いたします。

       

      間違い①
      SSTを使ったところでベアリングのアウターを叩いて入れていることに間違いなはないですし。
      ベアリング圧入は「アウターとインナーの同時押し」が原則です。 ←基本中の基本ですのでご承知おきください

       

      間違い②
      ショップは仕事でやってますから、小さいベアリングを入れるために色んな種類のSSTを買うなんてことはしないでしょう。

       

      逆!逆! 逆ですよ!!!   仕事でやっているからどんなサイズのベアリングを入れるためのSSTもすべて揃えるんですよ!
      小さいからSST不要??  意味不明な根拠でお客さんから対価を得てはいけません。
      素人が自分で自分のバイクをどういじろうが構いません。

      プロは持っている道具と知識が素人との決定的な違いです。  それを無駄遣いと捉える? うーん、、経費削減したいだけの言い訳でしかありませんね・・・。

       

       

      某鈴鹿のショップさんでメカをされている方から、この記事をみて直接連絡をもらい、ソケットを使って入れてはいけない理由と根拠がよくわかった。
      今までのやり方は残念ながら間違っていた。 トラブルは起こってないけど正しい方法を知ればソケットを代用することはできなくなった。 と電話を頂いたことがありました。

       

      知識や経験を元に代用できる道具があれば、道具を代用して全く問題ないと思います。

       

      しかしながらベアリング圧入に関して、ソケットで代用できることなどあり得ないのです。  100%あり得ません。
      無知なバイク屋ほど、ソケットを叩いて入れ、問題が出なかったからOKと言う謎の自信を蓄積しているだけなのです。

       

      私から見れば、素人作業で工賃収入を得る詐欺行為そのものです。  
      残念ながら経験はあっても知識が無いと言わざると得ません。
      (大丈夫なこととダメなことがわかっていない)

       

      もし反論があるようでしたら、具体的な理論、数値、メカニズムに基づいた経験談
      をご教授下さい。

    • 初めまして。とても勉強になるサイトで楽しく拝見させていただいております。ベアリングの圧入位置についてご教授いただけたら嬉しいです。
      現在、ハーレーの2009年式に乗っているのですが、ハーレー汎用のカスタムホイールを購入し、ベアリングを圧入しようとしたら、圧入の基準側がない作りでした。センターを出そうとすると、両側のベアリングともにハブに当たらない(ストッパーがない)状態でディスタンスカラーを挟み込む状態です。
      この状態でベアリングへの負担は問題ないでしょうか?
      それとも、ハブとベアリングの間にカラーを挟み込んだ方がいいと思いますか?
      参考程度で構いませんので、教えていただけると嬉しいです。

      • こんにちは!

        ちょっと内容が理解できませんでしたので整理させてください。

        圧入側の基準が無い作り=ベアリングの付き当てがホイールハブに無いという認識であっていますか?

        そういった構造のベアリングも存在します。
        その場合、基準側のベアリングの外ヅラを、ハブの端面ツラと合わせる→ 反対側ベアリングをディスタンス入れて圧入。

        と言った順番、基準が設定されている事が多いです。

        ベアリング位置が決まらない=ブレーキディスクの左右位置が決まらい=ディスクとキャリパの位置関係がズレる

        事になると思いますので、何か手順書なり基準が明記してある情報はありませんか??

        もし無いとするとディスクから寸法を逆追いしてベアリング位置を決めてあげる必要があります。

        ”ハブとベアリングの間にカラー”の意図が理解できませんでした。
        ストッパーにアウターレースが当たらないという認識で良いでしょうか??

        位置決め側を先に圧入→ 反対側を圧入の順序になると思います。
        反対側を圧入するさい、位置決め側をしっかりジグで受けて、3tの圧力で圧入してあげればOKです。

        通常のベアリングも、基準側でない方はアウターレースはただ筒(ハブ)にハマっているだけなので隙間をもっています。

        お役に立てれば幸いです。

        • ANDYさん
          ご返信ありがとうございます!
          私の説明が不十分で理解し難い質問をしてしまい申し訳ありません。
          ご返信は正しく私の質問の回答になっております。驚きました。

          質問させていただいたホイールは、ハーレーのカスタムショップさんがENKEIに依頼してハーレーの車種全般に使用できるように設計されているようなんです。
          メーカーさんに問い合わせしたところ私の車種への取付実績がないですが、装着は可能との事でした。

          リアホイールのベアリングを圧入する際、付き当てがディスク側、反対側にも届かない(付き当てまで入れるとセンターがズレる)という状態で、今まで経験した事がない状態でのベアリング圧入で心配になりました。
          ハブとベアリングの間のカラーは、仰られてるとおりアウターレースとストッパーの隙間が埋めたいが為のカラーです。

          必要ないとの事ですので、ディスクとキャリパー側のベアリング位置を決め、治具で固定し、そこから反対側のベアリングをプレスで圧入したいと思います。

          基準がないので、地道な作業になりそうですが、楽しみながら作業したいと思います。

          一応、2級整備を持っているのですが、仕事は板金塗装でベアリングとは無縁なので、ANDYさんの意見はとても勉強になりました。
          本当にありがとうございました。

          • ENKEIさんがオーダー品に対応してくれるのですね!
            全く知りませんでした。

            ディスタンスカラーの長さもシビアな寸法設定が必要になりそうですね♪♪
            楽しみながら作業するのは一番素晴らしい事だと思います。

            お役に立てたようで私も嬉しいです☆
            今後とも宜しくお願いいたします\(^o^)/

  6. ハスコのベアリング・インストーラを使用して、2ストのクランクやギアベアリングのアウターレースをハンマーで圧入していますが、「ハブベアリング」とは違って、アウターレースだけ(インナーレースには接触させない)に圧力を掛ければ良いのですか?→ソケットを(アウターレースだけなら)使用して圧入しても構いませんか?

    • ヒロさんコメントありがとうございます。

      エンジンに使用するクランクベアリングですが、ベストはSSTを使ってプレス機で圧入する事が一番です。

      代替案としてソケットを使用して圧入してもOKな場合もありますが仕様によりけりです。

      また恒温槽に入れて200℃近くで温めてから冷やし嵌めする指示がある物もあります。

      基本的に叩いて入れる場合は少なからず斜めに入ります。 エンジン性能を極限まで高める
      事を視野に入れるのならプレス圧入がベストです。(ネジプレスもOK)

      街乗りバイクであれば、時と場合によっては叩いて圧入する事もOKです。

      最終的に組み上がった時、ベアリングレースとボールのセンターが確実に揃えられるかどうか?
      またどんな精度で揃えたいか?

      この2点を軸に検討すると良いと思います。
      ご参考になれば幸いです。

  7. Andy様
    いつも楽しく拝見させていただいております。
    コータローです。
    当方も最近、住宅探し始めており、非常に参考になる情報ありがとうございます。

    ベアリングメンテナンスの件、質問させてください。
    http://ktm-osakakita.com/maintenance.html
    当方KTMに乗っているのですが、上記の記事を見つけました。

    このページの下部あたりにベアリングのプリロードを確認して調整する。や、プリロードがかかっていない場合、ダストシールを外して調整します。

    とあるのですが、プリロードの確認や調整とは、具体的に何をしているのでしょうか?

    よろしければご教示いただけませんでしょうか。

    • コータローさん、コメントありがとうございます。

      お知らせ頂いたKTMのページを拝見いたしました。

      KTMのページに記載されている「プリロード」は、恐らく指でベアリングを回転させたときの重さの事を指していると考えられます。

      通常、正確な手法と荷重で組み込まれたホイールベアリングは指で回しても重さを感じます。(特にリア側)
      その重さの事を「プリロード」と表現していると思います。

      ではこのプリロードを簡単に調整できるのか? と言う疑問が生まれますが現在は調整する術がありません。

      唯一あるとすれば、プレス機とベアリング圧入治具を再度正しくセットして圧入荷重までプレスする事はできます。

      が、現在の状態が正しい位置なのか? 正しいプリロード値なのか? を知る術がありません。
      仮に回転の重さ(ベアリング起動トルクと言います)を計測できたとしても、OK・NGの判定値がありません。→つまり良いのか?悪いのか?判断がつかないのです。

      HONDAのマシンでは、ステムベアリングについては、締めすぎても緩すぎてもNGなので、明確な起動トルクがサービスマニュアルに記載され、計測方法も指定されています。

      それはネジによってベアリングを押し付ける強さを調整できるのですが、ホイールベアリングは圧入荷重をコントロールできるネジが存在しません。

      よって、ホイールベアリングの圧入代は調整できない事になります。→つまりプリロード調整はできません。

      しかしホイールベアリングには、アウターレースに抜け防止のナットを締め付ける仕様が存在します。 この場合もプリロード調整はできないのですが、もしかしたらステムナットと同じであると勘違いされているメカニックの方がいらっしゃるかもしれません。

      KTMのホームページを見ますと、軽量化を目的にディスタンスカラーやサイドカラーにアルミを使用しているとの事ですので、
      間違っても叩いてベアリングを入れ込むと、十中八九ベアリングのセンターが揃いません。
      高性能なマシンにはメンテナンスもお金が掛かりますね(^^)

      分かりにくかったり、他に疑問があれば遠慮なくご返信下さい。

      Andy

      • 早速のご回答感謝いたします。
        Andy様の回答から総合的に判断して、
        ここのメカニックは長年の経験と勘から
        作業されているという、印象を受けました。

        当方も過去に乗っていたバイクは叩いて
        圧入してた人間で、プリロードはサスペンションだと思っておりました。
        非常に勉強になりました。

        ありがとうございました!!

        • そうですね!  かなり整備もキッチリされているように見受けられます。

          通常、ディスタンスカラーの材質まで気にして確認するメカニックは少ないと思います。
          特性を理解しているからこそ、「プリロード」と言った単語が出てくるのだと思います(^^)

          またいつでもお気軽にお声がけ下さい☆

          Andy

  8. こんにちは。
    いつも楽しく読ませて頂いています。このベアリングの圧入はとても勉強になりました。色々なブログでショップや個人の作業を読むとソケットを叩いて入れるだけとか、酷いものだと冷凍庫にベアリングを入れたり、ハブの温度も計らずバーナーで炙る等で作業をしている方がいます。ディスタンスカラーについても当たるか当たらないかギリギリで調整した方が良いとか…少し抵抗があるくらいが良いとか。ほぼ都市伝説化しています(-_-;) 近くのショップに聞いみても明確な返答がありませんでした。
     そこで質問なのですが、フロント側ベアリングの圧入で最初に入れる側(基準側)はどうやって判断したらいいのでしょうか?S/Mではきちん右とか左か書いてる場合、外した逆に入れるとしか書いてない場合、全く書いて無い場合があります。ショップに聞いても見てみないと…て言われますが見て分かるものでしょうか?そもそもサービスマニュアルも本当に正確なのか?と思ってしまいます。 メーカーや年式、車種で右だったり左だったり、書いてなかったりと…ちなみに倒立フォーク、ダブルディスクでメーターケーブル無しのタイプになります。よろしくお願いします。

    • ミロさん コメントありがとうございます(╹◡╹)

      先ず「基準側」はどう判断すれば良いか? のご質問についてお答え致します。

      パターン1、アウターレース用ストッパがある場合
      中・大型の排気量のバイクによく見られる構造ですが、基準側のベアリング(最初に圧入する方)にはアウターレース用の
      ストッパーが“片側にだけ設けられている”場合がほとんどです。

      ホイールハブの、ベアリングアウターレースが接触する面
       ・右側:シリンダー形状(位置決め無し)
       ・左側:アウターレース用ストッパがあり位置が決まる
      このような形状になっています。

      これはベアリングを外しれ見ないと確認ができません。 ストッパー側からベアリングを圧入し、ディスタンスカラーを入れ、反対側からディスタンスカラーに
      インナーレースが当たるまで圧入する。 と言った手順が一般的です。

      ミロさんのバイクが、Wディスク&倒立フォークとの事ですから、恐らく上記仕様に当てはまるはずです。
      サービスマニュアルにベアリングの位置関係などを示した図解などはありますか??

      もしあれば、ストストッパーがどれか恐らくわかると思いますので、お問い合わせよりメールを
      送って頂ければ、追記して返信させて頂きます。  お気軽に利用して下さい(╹◡╹)

      パターン2、面一で合わせる場合(参考までに)
      比較的小排気量、安価なバイクに使われる方法ですが、どちらか基準となる側のベアリングを
      基準面に合わせ、組み立てて行く方法もあります。  この場合はSM等に明確な指示が表記され
      ています。

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