少しTwで話題になったこの事故↓
また凄いのを見てしまった😓
【みいねーさん】事故った…Z750 fourD1大破… https://t.co/neQszrw0no @YouTubeより pic.twitter.com/akSfbTHMiv
— bashi (@bashi_rc) January 26, 2023
あっちこっちで転載されてこのツイ主以外にもまとめアカウントなんかにも乗って泳いでいってしまいましたね。
それらのコメントを読んでいいてバイク事故の本質をマジで分かってねーなー・・・って思うコメントがコレ↓
「グループの先頭がペース速すぎ。ペースを初心者に合わせるべき」論者
このセリフを言っているベテランor上級者ぶってる人が近くにいたら、その人はベテランでもなければ上級者でもありません。 バイクをこれから理解していく「初心者」ですからお間違いなく!
ちょっと待て。
初心者の事を想ったすばらしい人間こそ上級者だろーが!
めっちゃ分かります。
初心者が事故や転倒しない速度で走る・・・
事はできません! それは先頭が「これくらいなら曲がれるだろう」とか「ここまで減速すれば十分だろう」の予想の範疇しかないんですよ。 何キロまで落とせばOKなのか? は本人以外知り得ないことです。
バイクで事故を起こさない鉄則の本質はコレ!!↓↓
自分の身は、自分しか守れない。
だから
自分の身を自分で守る。
自分の事故を、他のツーリングメンバーが防ぐ事はぜーーーーったいにできません。
先頭を走る上級者の方に聞きます。
初心者のブレーキレバー、握れるんですか?
初心者の減速Gをもっと高められるんですか?
初心者のバイクを更にバンクさせてあげられるんですか?
初心者の走行ラインが悪いからって、修正してあげられるんですか?
答えは・・ 分かりきっていますが、全部できません。 当たり前過ぎて逆に申し訳ない。
バイクの操作は乗ってるライダー本人しかできないんですよ。 前を走ってる彼氏が後ろを走る彼女を助ける事は不可能ですよね?
だからライダーが曲がれるペース、安定して操作できるペースってのは、そのライダーが作る他にないんです。
先頭にとっては超余裕! のペースも、初心者にとっては転倒する速度レンジかもしれません。
だからこそ! 先頭がペースを初心者に合わせることは不可能なんです。
あ?
じゃどうしたらいいんだよ?
初心者が先頭を走ればいいんです。↓
初心者の真後ろをベテランor上級者が走ればいいんです。
これが本当に「初心者のペースに合せられる」唯一にして無二の方法です。
大所帯&技量レベルが異なるツーリンググループだった場合はどうするか?
最後尾をグループ一番のベテラン(上級者)が走ります。
その目の前、つまりブービーポジションに初心者を置く事です。
初心者より前のライダーが離れていってしまっても問題ありません。 あくまで初心者はベテランが後方で監督の元、マイペースを徹底して貫きます。 決してオーバーペースにならないよう、ベテランが初心者のライディングを見守ってあげればOK。
更にビーコムなんかで会話しながら、「右折車居るよ〜」とか、「この先砂浮いてるゾーンだから更にスピード落として〜」とか注意喚起できれば最高ですよね。
先行する前のグループから連絡をもらってもいいですよね。
また、気の知れた仲間内4名くらいのツーリングであれば、初心者に先頭を走ってもらいそのペースに後続が合せる事がBESTでしょう。
人数が増えるほどペースを合せる事は難しくなります。
どうすれば初心者のペースに全員が合わせられるのか?→ 初心者が先頭を走れば完璧に合いますよね。
初心者に持って欲しい心得
初心者の方だからこそ、陥りがちな事がたくさんあるので、是非持っておいて欲しいと思います!
心得1. 前のライダーと離れてOK!
まず大事なのがこのマインド。
まだ免許取り立て、バイクは納車したばかり。 ヘルメットやジャケットも着慣れていないことでしょう。
そんな状態でツーリングに行くと・・?
- 離れちゃダメ!
- 離れたらみんなに迷惑かけちゃう!
- 付いてかなくっちゃ!
こう思いがちです。
しかしこれらは完全に【大間違い】である事を知って下さい。
ツーリングはペースが合わない時は、しっかり離れる。 自分のペースを貫く!
グループのペースよりも、貴方の安全の方を最優先しなければなりません。
心得2. 制御不能ゾーンに入るな!
- パニックブレーキ
- オーバースピード
- オーバースロットル
- 衝突視線
- 衝突不可飛距離
※バイクを思い通りに制御できないゾーンのこと
このゾーンに入ったら、事故&転倒確定です。
なのでこのゾーンに入る前に対処する必要があるんです。
パニックブレーキになってしまったのはなぜか?
子供の飛び出し? 右折車の飛び出し? 曲がれない!と咄嗟にブレーキ掛けた?
衝突不可避距離に入ってしまったのはなぜか?
出会い頭? 突然のUターン? 右折車が出てきた?
衝突視線になったのはなぜ?
曲がれると思ったコーナーが実はスピード出すぎて曲がれない? 転倒して滑っている最中?
この制御不能ゾーンに入ったら、バイクを制御できない訳ですから後は事故るのみです。
このゾーンを予想し、入らないように手前で判断&操作をしなければなりません。
心得3. 立寄り地を把握する
ツーリングの目的地や、予定休憩ポイントを事前に知っておいて下さい。
それさえ分かっていれば、仮にはぐれても合流できます。 今の時代スマホを持っていない人は居ないでしょう。 Google Map開けばルートも時間もすぐに分かります。
もし知らなかった場合は、「道わかんないから絶対離れたくない!」との心理がはたらいて、無理なペースで走行する事になってしまいます。
すると先程の制御不能ゾーンに入りやすい状況に自ら飛び込んでいますよね?
「離れてもだいじょーぶ。」
この安心感と余裕を持つために、最低でも次の休憩ポイントは把握しておくとGOOD!
心得4. 右折車は必ず出てくる
これは特に若くて乗り始めたばかりの学生さんに知って欲しい!!!(ガチ)
- バイクの右直事故は1日28件!
- 右折車からバイクは見えない!
- 事故回避はライダーの義務!
- 事故回避はライダーの責務!
- 事故回避はライダーしかできない!
この事を完全に理解してこの思考回路を成立させて欲しいのです。
は?
右折車居るやん・・・怖ッ!
右折車を発見&認知したら、「怖い!」と思って欲しいんです。 ここが事故回避の第一歩。
怖いからこそ、「出てくるかもしれない!」と判断し
スロットルOFF! ブレーキに指を掛ける! 操作を実行して欲しいのです。
右直事故の怖いところは、「え!? 嘘でしょ!?」 ・・・と思った次の瞬間、あの世へ行ってしまう事です。
突然目の前で出てこられてブレーキ掛ける間もなく衝突です。
成す術がありません。 一発アウトです。
ベテランは右折車を「怖い」と思えます。
しかし免許取り立ての安全運転を心がけている学生さんは「怖い」と思えません。
ここにギャップがあるとすぐに事故ってしまいます。
なので、交差点(交差点以外も!)でウィンカーを出して右折を待っているクルマを「怖い!」と思って欲しいですm(_ _)m
ベテランの定義
↑ズバリこれです。
- 状況を正確に認知する。
- 危険を予測する
- 判断を下す
- バイクを操作する
この1〜4のサイクルを常に正しく行えるペースを保てるライダーが、ベテラン&上級者です。
特に大事なのが、「1の認知と、2の判断」です。 ここにエラーがあった、判断を下すタイミングが遅かった場合は、制御不能ゾーンに入ってしまいどんな高いスキルをもったレーシングライダーでも「操作」だけで事故を回避する事はできません。
つまり、速く走れるというのは最後の砦である「操作」が上手いだけです。
事故回避は正しい認知と、正しい判断ができれば、操作はゆっくりでいいんです。
間違っても、速いライダーがベテラン(上級者)ではありません。
ヤバいッ!
と感じる状況になってしまったらもう制御不能ゾーンに入っています。
入る前に!認知と(危険予測)判断を正しく下す。 この事が事故回避において最も重要です。
ここまで読んで頂いたライダーの方は、「先頭が初心者にペースを合せる」事が不可能であり、初心者と一緒に走る上級者双方の事故回避に継っていない事をご理解頂けたと思います。
この記事が楽しいツーリングとなる一助になれば嬉しいですm(_ _)m
↓You Tubeでも詳しく解説しています
「先頭は初心者にペースを合わせよ!」言ってる人が完全に的はずれな4つの理由