お役立ち記事!
鈴鹿で練習走行→進入ハイサイドで転倒&肺挫傷で入院してきた・・。

こんにちは!MOTO-ACE-BLOGERの@Andyです。

久しぶりに1週間丸っとブログ更新が滞ってしまいました・・。  と言うのも、5月13日(日曜)の雨の練習走行にで転倒し、両肺挫傷になり、即日ブリザーチューブを入れる手術を行い先週の金曜にICUから出る事ができました。

現在は右肺にチューブが刺さっていてまだ抜く事ができません。  今週末に開催される8耐トライアウト最終戦は、中山選手が出場するので引記続き明和レーシングの応援を宜しくお願い致します。

*2018年5月27日、8耐トライアウトレースを7位完走しました!!  14位以上のチームに参戦権が付与されるので明和レーシングは2018年鈴鹿8耐の参戦権を獲得しました( ^∀^)

ご声援ありがとうございました!!

 

転倒状況の詳細

状況1. 天候は弱雨

路面コンディションは完全はWET。 雨量は多い訳では無く、レインコンディションの中では比較的良い状況でした。

 

状況3. 転倒場所はデグナー1コ目進入

コースインして2周目、デグナーコーナーへ進入した瞬間でした。  Rrタイヤがグリップを失い全くコントロールする事ができる間も無くハイサイドを引き起こします。

スリップダウンに気をとられ過ぎ、進入ハイサイドの事は頭から離れていた自分の慢心が転倒の原因でした。

 

状況3. 転倒形態は進入ハイサイド

コーナー進入時にRrタイヤがグリップを失いスリップ → ヨーモーメント発生 → 再びグリップ → 空中へ飛ばされる

このような感じです。立ち上がりでハイサイドするパターンの、進入バージョンです。  ハイサイド後、空中へ飛ばされ地面へ叩きつけられ転がりました。  その時自分のバイクよりも進行方向前川へ落下してしまい、グラベル上で自分のバイクの下敷きになります。

やっと回転(自分の)が止まった〜。。と思ったら今度は 「苦しくて呼吸ができない!!」事に気づきます。  バイクが自分の上に横たわっていて全く身動き取れません。  右腕でなんとかバイクをどかす事ができました。

 

状況4. 即赤旗中断→救急車でサーキットメディカルへ運ばれる

残り時間も少なかった事もあり、赤旗&救出して頂きました。(ご迷惑をおかけしてスミマセン) 今回は転倒時の記憶はハッキリと残っています。

救急車に乗っている間もとにかく呼吸が苦しくて苦しくて、息をどれだけ吸っても吸った感じが無くて本当に苦しかったです・・。 (みぞおちを殴られたようなイメージ)

サーキットメディカルに到着し自分でヘルメットと、リムーバーを外した事を覚えています。 ツナギは痛かったけど切りたくなかったので、手伝ってもらいながら脱ぎました。

その間ずっと呼吸が楽になる事が無く苦しい状況は変わらず。

チーム監督が病院関係者に状況を伝えやすいように転倒映像を見たのかな? →監督と共に救急車で病院に運んで頂きました。

 

病院到着後の精密検査

救急車で運ばれている時も、「ココは痛いですか〜?」とか、「こっちは痛くありませんか〜?」とか色々と確認をしながら運んで頂きました。

転倒してからずっと「とにかく呼吸が苦しい!!」この一点でした。  もちろん多少の痛みはあるんですけど、それより何より息が苦しい!!   病院に到着後も強く訴えました。

全身のCTと撮影し、造影剤を用いて臓器の動きなども確認。

 

検査結果

損傷部位
  • 右肺挫傷
  • 左肺挫傷
  • 肝臓が若干の損傷
  • 脊髄に1箇所クラック

多少の打ち身などはありますが大きくはこの4つでした。

中でも肺挫傷を引き起こしていた事が呼吸を苦しくする一番の原因です。 肺が破れ、風船のように上手く膨らませる事ができず、吸い込んだ空気が漏れてしまいます。  とりあえず、その場でブリザーチューブ(正式名称不明)を肺に刺すんですけど、多分麻酔無しでブス!!っと刺されるですよ!! ( ^∀^)  ※局部麻酔はしていたんだそうです。

まぁ〜イタイ!! ( ^ω^ )

ちょ〜イタイ!! ♪( ´θ`)

でもブリージングが完了すると若干なんだけど呼吸が楽になりました。  イタイけど!

 

で左側を刺したら、もちろん右を刺すんだって〜!!

まぁ〜イタイ!! ( ^ω^ )

ちょ〜イタイ!! ♪( ´θ`)

でもブリージングが完了すると若干なんだけど呼吸が楽になりました。  イタイけど!

 

取り敢えずの応急処置はこれでOKだそうです。  しかし完全に呼吸が確保された訳ではありません。 先生などの第三者がコントロールできるよう、次は気管内挿管処置を行います。

 

肺の精密検査結果の画像

退院後の正常な肺の状態
正常な肺のレントゲン写真白黒がハッキリと写っている。
転倒直後の肺挫傷の状態
肺挫傷のレントゲン写真黒い部分が少なく全体的に白っぽい。(空気や血液)
ブリーザーチューブも見える。

左の写真が退院後の検査で撮影した肺のレントゲン写真です。肋(アバラ)骨がハッキリと写っていて、黒い部分とのコントラストがハッキリしています。

対して、救急車で搬送された直後の写真では白っぽい部分が多く、肺挫傷である事がすぐに分かるんだそうです。 このレントゲン写真を見て「気管内挿管」(人工呼吸)を即断したんだと言われました。

肺挫傷のMRI画像

先生と一緒に画像を確認しながら搬送直後の肺の状態の説明を受けました。

画像に追記しましたが、肺を膨らませる事ができていません。→肺の出血と、空気の漏れが原因。

MRIを取ると、その事が一目瞭然。 空気が漏れてしまっている部分、出血してしまっている部分が良くわかります。この写真の部位は左側の肺が全く膨らんでいません。 →そりゃ苦しい訳だw

もうちょっと頭に近い部位では、右側の肺の方が出血量が多かったようです。 こんな最先端の機械を駆使して正確に診断してもらいました。(三重県立総合医療センター)

お陰で今はブログを書けるまでにバッチリ回復でき、本当に感謝しかありません!! 田○先生、並びにICUスタッフ&病棟スタッフの方、ありがとうございましたm(_ _)m

 

気管内挿管処置とは?

簡単に言うと、人工呼吸器を取り付けるために、「口や鼻に人呼吸機とつなぐチューブ」を体に取り付ける事です。

Andyn症状の場合、自発呼吸ができるので完全な人工呼吸ではありませんが、万が一自発呼吸ができなくなった場合でもすぐに「人工呼吸」へ切り替える事ができます。

口径気管挿管
気管挿管した様子

 

こんな感じのチューブを口から挿入していました。 右の写真は実際にAndyが気管挿管をして麻酔で眠っているところです。

今回は「口径挿管」と言って、口から内径φ8mmのホースを挿管しています。 ※他に鼻から挿管する場合と、喉を切って挿管するパターンがある。

挿入したのは転倒した13日〜16日15時頃までの約3日間程度だったんですが、もうとんでもなくツラカッタンデスヨ・・・(*_*)

 

喋れなくてメッチャ辛い・・。

まずコレです。 声帯部分に太いチューブを通すので、必然的に声を失います。  ちょっとあそこがカユイ、点滴の針が痛む、など全てにおいてコミュニケーションが取りづらく、また長い時間が掛かります。

ましてや体のあっちこっちが痛く突然気づいたらチューブが刺さっている状態でもあるので要望だらけ!!

コミュニケーション手段を絶たれた時のストレスは本当にキツいものがあります。。

 

常に異物感がメッチャ辛い・・。

まぁ当然っちゃ当然なんですけど、大きな異物(チューブ)が喉に居るので、違和感が半端ないです。  今すぐ引っ張って取りたい!!   って本気で思います。(もちろん器具があるのでNG)

タンが溜まるので看護師さんが定期的にストローのような物を入れてくれて吸い出してくれるのですが、スッキリする事はできませんでした。。( ´Д`)y━・~~

 

チューブを取る時、エイリアンに遭遇!!

分かり易く例えると、「チューブを取る瞬間は溺れる」と言ったイメージです。  チューブを挿管して居る間は気道が確保されて居るので呼吸としては全く問題ありません。

しかし肺は、ガス交換の他にも体液が出る(使う)構造になっているんだそうです。  この体液を完全に取り切る事ができないので、どんどん溜まってしまいます。  ある程度は吸引できますが全ては無理なんだそう。

チューブを取った瞬間に自分の体液に溺れるので、しっかり咳き込んで吐き出さないと溺れてしまいます。

その説明をしっかりと受け、いざチューブを抜管したら、肋骨が折れてなかった事が功を奏してしっかりと吐き出す事ができましたよ(๑•̀ㅁ•́๑)✧

がしかし。。。  タンのような黄色っぽい体液と、血液が混じりその液体はもぅ・・・エイリアンの卵からエイリアンが出てきちゃってるあのヤバイやつ!! そのヤバいヤツが自分の口から出てくるって言う・・・( ゚д゚)

自分でもマジ引くわー!! と思ったら、新人ナースさんが研修で3名見守ってくれていたのですが、ドン引き!! 笑

あまりの気持ち悪さにドン引きするのも無理はありませんw。

わずか3日しか装着しませんでしたが、もう1時間が1日に感じるほど長く感じました。   もう二度と挿管はしたくないですね〜・・( ´Д`)y━・~~

 


 

現在、まだ右肺にブリーザーチューブが装着されています。  退院までまだ少し掛かりそうですが、早く回復してまたバイクに乗りたいと思います!!

ツーリングも気持ちい季節になってきましたが、早朝や山の上の休憩後は、タイヤが冷えごけする温度域ですので十分に温めて下さいね♪♪

Let's Fun! Ride! Run!
Andy

--コメント--
  1. MRIではなく、CTですよ。
    赤緑黄色は心電図で、胸のシールですね。
    灰の周りに漏れた空気を吸い出すのはトロッカーと言います

  2. こんにちは。
    このような事故があった場合の、治療費等は何かサーキット用の保険か何かで
    まかなわれるのでしょうか?
    それとも全額自己負担なのでしょうか?

    走行会などでも転倒はありえると思いますし、通常の交通事故のための任意保険は
    おそらく対象外だとおもいますので、何かあったときのための備え(例えば今回のようなときの保険など)
    の記事もおねがいしたいです。

    • しょけんさん コメントありがとうございます!

      今回の事故については、通常2種類の保険金を受け取れます。

      第一は、健康保険です。
      日本の場合は国民皆保険ですから、サーキットで起こった事故の治療費も3割負担で済みます。(7割は保険負担)
       
      第二は、サーキットライセンス付帯の保険です。
      スポーツ走行枠を走るためには、鈴鹿サーキットライセンスの保有が義務になっています。 このライセンスへの加入と同時に保険へも自動的に加入する事になります。 入院の場合、日額2千円を受け取る事ができます。 
       
      Andyの場合は上記にプラスして任意医療保険へ加入しています。 
      月額5000円前後で、入院一日につき20,000円の保険金を受け取れます。
      正直、レースに参戦するにはこの保険に加入していないと怪我したときには確実に赤字になってしまいます。 
       
      高額医療補助等もあるので、トータルで見れば結構帰ってくるのですが、一時的な大きい出費は避けられません。 
       
      詳しくはコチラの記事に記載しましたので、ご覧いただければ幸いです(*^^*)
      https://moto-ace-team.com/hospitalization-insurance-premium/

      • こんにちは

        ご紹介の記事、拝見いたしました。
        実はコメントしてから保険の記事があることに気づきました。

        やはり今回のような10日間程度の入院でも任意保険なしだと7万程度の出費となるんですね。
        いわんや意識不明での長期入院や骨折などしていたらと想像すると保険なしで走るのは怖いですね。

        保険金の受け取りで収支を計算するとトントンかややマイナスということですが、
        当然バイクの修理代も別にかかったでしょうし、怪我をする分、事故は損ですね。

        脊髄を痛めたり、おもい後遺症がでなかったのが幸いというところでしょうか。

  3. すんげー怖すぎ!
    しかし・・・最高峰カテゴリーのレース等で酷いハイサイドを起こしてもここまでになるライダーを余り目にしなくなった(特に現代は)のは何故なんだろう?
    装備の問題?それとも受け身の取り方?
    こういう所にも考察の余地がありそうですね。

    • nonameさん コメントありがとうございます!!

      確かに現代に置いてはMotoGPマシン、SBKマシン共にハイサイドでの転倒はかなり減ったと思います。
      事実、私の場合も立ち上がりではなく進入でのハイサイドでしたので・・。

      やはりタイヤがコントロールしやすい特性になった事と、ビッグスライドしないよう、バイク側の制御が
      上手く働いている、更にはエアバッグ搭載のレーシングスーツなど、マシン、タイヤ、装備それぞれの性能
      が上がっているからでは無いでしょうか・・??

      受け身の取り方に関しては全く訓練した事が無いので、効果的な訓練があればぜひ受けたいですね!!(╹◡╹)

      進入ハイサイドも制御が欲しい・・・笑

  4. お大事にして下さい。当方も鈴鹿のROCを走行する身でブログの方は自身の走行の参考にさせて頂いています。友人が今週末のサンデーに参加しますので、私も土日に手伝いに行きます。その内鈴鹿でお逢いする事が有るかも知れませんね。

    • 武田 友治さん  コメントありがとうございます!
       
      そうなんですね! 今回のサンデーも各クラスエントリーが多く盛り上がってますし楽しくなりそうですよね♪♪
       
      自分はまだ動けそうに無いので自宅から明和レーシングに声援を送ることにします。
      お会いした時には宜しくお願いいたします( ^∀^)
       
      Andy

  5. いつも楽しくブログを見させていただいております。
    為になるブログであり、同じ車種のバイクを乗っていることから勝手に親近感も抱いております。

    サーキット場の事故にあわれてしまって、生々しい状況を他の人のためにとブログを公開
    されて本当に素晴らしいと思います。
    体はきつく大変でしょうが頑張ってください。
    早い回復を祈っております。

  6. あらら。転倒したのですか。お大事にしてください。
    サーキットの限界走行はは公道とは違ったリスクがあるんですね。
    気を付けます。
    ブログ更新いつも楽しみにしてますよ!

コメントを残す

関連キーワード
鈴鹿8耐参戦記の関連記事

この記事が気に入ったら フォローしよう

最新情報をいち早くお届けします。

Twitterでフォローしよう