SC82トリ男を納車して以来、ブレーキ効力のフィーリングがリニアでない事に、ずっと違和感を感じていました。
⬇過去のCBR1000RR-Rインプレ記事
CBR1000RRRでツインリンクもてぎ走ってきた!
丁度1年が経過しパッド残量も少なくなってきたのでレーシングパッド交換する事にします♪
記事の目次
Brembo Stylemaキャリパに適合するパッド
※M50やGP4RS、Styalemaに適合するパッドは全て共通です
パッドメーカー | 品番 | Amazon | Yahoo shop | 楽天 | 相場価格 | おすすめ |
CBR1000RR純正 (SC82,77) |
06455-MKF-D61 |
× | ◯ Yahooショップ |
× | 15,600円 | 街乗り |
Brembo racing |
07BB37RC/SA |
× | × | ◯ 楽天 |
8,140円 | サーキット |
Brembo street&sports |
107.9882.30 |
× | × | ◯ 楽天 |
8,800円 | 街乗り |
ZCOO | ZRM-B005C |
◯ Amazon |
◯ Yahooショップ |
◯ 楽天 |
7,600円 | サーキット |
DAYTONA | 97160 | ◯ Amazon |
◯ Yahooショップ |
◯ |
3,800円 | 街乗り |
ブレーキパッドは「よく効く方が良いパッド」ではありません。
最終的なタイヤのロック限界を決めるのはパッドではなくタイヤグリップです。 同じタイヤでパッドμ(摩擦係数)が高いと、握り始め〜ロック限界まで小さな握力でロックさせる事ができます。
言い換えればロックするまでのレバーストロークが短いので、ちょっと握るだけでガツン!と利くのがレーシングパッド。
もちろん、サーキットなで常に高い減速Gが欲しい場合には最適です。
しかし街乗りは常にロック寸前の減速なんてしません。 軽くブレーキ掛けたいだけなのに、ガッツンガッツン効いてくれてはコントロールし難くてしょうがない・・
また、一般公道のワインディングならどれだけ膝擦ってペースを上げても温度レンジがサーキットと同じほど高温になる事はありません。
CBR1000RRRおすすめパッド
街乗り
Brembo street&sportsの「107.9882.30」です。
純正パッドど同じ位置づけ(ってか物も同じ)で、ストリートにおいては十分なμを持っています。 Andyもサーキットで純正パッド✕SC82で走りましたが
問題なく走れます。
公道のワインディングならこのパッドがBESTと言えます。
サーキット
Brembo racingの「07BB37RC/SA」です。
今回鈴鹿サーキットで使用しましたが、高温時の効力安定性は抜群! 文句なしの性能でした。 純正パッドで不満だった初期の喰い付き不足は解消されます。
しかし長いブレーキング終わりでは、やっぱり効力不足を感じます。 これはパッドμは関係なくてABSのメカ的な油圧特性が効いているように感じます。 ここは今度ABSをゴニョゴニョしてパッドなのかABSなのか、原因の切り分けを行います。
純正品と比較
どちらもBrembo製造である事が刻印からわかります。
レーシングパッドのバックプレートはメッキ処理がされています。 色合い的には無電解ニッケルメッキ??
純正パッドのバックプレートには摩材との密着タフネスを上げる穴を設けてありますね。
純正品の刻印はBrembo市販設定はありませんでした。
「107.9882.34」→HONDAの純正品番
「107.9882.30」→ブレンボ品番
この数字の差が何を意味するのか?不明です。 メーカー&車種専用の配合などが若干違うのかな〜
機会があれば聞いてきます!
自分に最適なパッドの選び方
効果 | μ高い (よく効く) |
μ低い (効きにくい) |
最大減速G (タイヤロック限界) |
同じ | 同じ |
適正温度 | 高温領域で コントロール性が良い |
低温領域で コントロール性が良い |
最適シチュエーション | サーキット | 街乗り |
同じ効力を得る レバーストローク |
短い | 長い |
同じ効力を得る レバー入力荷重 |
小さい | 大きい |
街乗り特性 | 敏感で扱いにくい | ファジーで扱い易い |
サーキット特性 | 限界領域で扱い易い | ストロークが大きく扱いにくい |
パッドはよく効く(μが高い)方が良いイメージがありますよね。
しかし実際はμによって得意領域が異なるので、高μ=良いパッド とはなりません!
良いパッド=コントロール性の良いパッド
となります。
じゃ、どこの領域を多用するのか? で選ぶべき最適なパッドが見えてきます。
ブレーキディスク焼色の比較
07BB37RS/SA
名前がカーボンパッドと言うだけあって、ディスク摺動面(しゅうどうめん)が均一に黒く塗られているような状態になっています。
純正06455-MKF-D61パッド
ディスクの摺動面は均一の色ではなく、白と黒の斑模様になっています。
白色の物質が低温特性を良くする助けをしているので、この表面の違いでもパッドが得意とする温度領域の差が見て取れますね。
ディスクをよく観察すると、ホールのエッジ面に小さなバリが立っているので、次回メンテ時に糸面取りする事にします。
Stylemaパッド交換手順
手順1. キャリパを取外す
M10のマウントボルト2本を取外して、キャリパボディを取外します。
同時にFrホイール車輪速センサーのハーネスクリップ2箇所も取外します。
手順2. ブレーキパッドを取外す
Stylemaも流行りのパッドピンレス仕様です。 ボディを外したら、パッドをキャリパセンター側へスライドすると外れます。
工具も何も要らないので超絶かんたん。 昔はパッドピンプラグと言う鬼門があり、そのマイナスネジを舐めないように外すのにテクが要りましたが、今は昔になってしまいました。
手順3. ピストンとボディ洗浄
キャリパボディとピストンを洗浄して、ピストンをボディ側へ押し込みます。
ピストンをキャリパボディへ押し戻す時、ピストン表面にガンコな汚れやサビが付着したままだと、ピストンシールを切ってしまったり浮いた状態になる事があります。
そのままにするとブレーキオイル漏れ→ノーブレーキへと繋がります。
この洗浄工程はとても大事なので、自信の無い方は自分で行わずプロへ任せてください。
手順4. パッド組付け
ブレーキパッドをキャリパボディにセットします。 純正パッドについているシムプレートは移植しました。(しなくても良い)
あとはキャリパボディをフォークに組付けて最後にブレーキレバーを握って当たり出しをしたら完成!
パッドの出代が左右で揃うと引き摺り力が最も小さい状態になり、ストレートスピードUP、燃費向上に繋がります。
※キャリパマウントボルトの締付け
SP=40Nm
ST=45Nm
↓詳しくはコチラ
CBR1000RR-R (SC82)締付けトルク一覧
オマケ
パッド形状はどこでも同じなので、分解した時に位置が分からなくなる可能性があります。
基本的にはもとあった場所へ戻すのが原則なので背番号を振ります。
進行方向左側から1→4とし、組み付けた状態で見えるようにバックプレートに番号と同じ本数の線を書きます。 これで分解した後、呉組しているかどうかも同時に分かるようになります。
07BB37RC/SAの諸元
※スマホ横スクロール可
測定項目 | Brembo racing 07BB37RC/SA |
CBR1000RR純正 06455-MKF-D61 |
パッド重量(1枚) | 118g |
108g |
パッド厚み 全体 |
7.60mm |
6.38mm ※3300km |
パッド厚み バックプレート |
4.57mm |
4.52mm |
パッド厚み 摩材(計算値) |
3.03mm | ー |
純正パッドの新品厚みは計測していませんので、参考値です。 恐らく7.6mm付近と思いますが計測でき次第、アプデます。
CBR1000RRRブレーキパッドまとめ
価格とパフォーマンスを比べた時、この2つのパッドがおすすめ♪
※GP4-RX、M50、Stylemaなどパッドは共通です。
公道向けおすすめパッド
|
基本的性能は純正と同等で、主にストリート向けシンタードパッド。 市街地や公道のワインディングにピッタリ。
サーキット向けおすすめパッド
|
サーキットの連続したハードブレーキングに最適。 パッド温度が高温でも安定したμを保てる。
Brembo適合表
ブレンボパッド適合表Stylemaに適合するパッドは各社から様々なラインアップがあり豊富に選ぶ事ができるので、楽しいですよね。
この記事がCBRオーナーのパッド選びの一助になれば嬉しいです!