2020年式CBR1000RR-R SPモデルのスペック詳細です。
エビデンスはこちら→Honda.uk公式ページ
1. エンジンスペック
項目 | SC82 | SC77 |
ボア✕ストローク | 81㎜×48.5㎜ | 76㎜×55.1㎜ |
燃料 供給装置 |
PGM-FI | ← |
圧縮比 | 13.2 : 1 | ← |
排気量 | 999.9cc | ← |
エンジン形態 | 水冷4ストローク, DOHC, 直列4気筒 | ← |
最高出力 | 160kW/14,500rpm ※217.53PS | 141kw/13,000rpm (192PS) |
最大トルク | 113Nm/12,500rpm(114Nm) | 114Nm/11,000rpm |
オイル容量 | 2.8Lオイル交換 3.0Lフィルタ交換 4.0L全容量 |
2.5L |
スターター | セルフスターターモーター | ← |
スロットルボア径 | 52㎜ | 48㎜ |
燃圧 | 450kPa | 343kPa |
バルブタイミング IN | O BTDC18° C ABDC50° |
O BTDC21° C ABDC43° |
バルブタイミング EX | O BBDC° C ATDC9° |
O BBDC41° C ATDC14° |
エンジン諸元から高回転を狙ってビッグボア×ショートストロークに変更しています。
またスロットルボア径も4㎜大径化。 中低速が犠牲になりがちですが、流入経路とバルブ径もアップさせてるのでトントンか?
そしてボア径が大きくなるとエンジン幅が広がる→ 結果、フレーム幅も広くなってしまいます。
しかしフレーム設計としては全面投影面積が増え空力は悪くなる、幅が広くなってモーメント増加に伴うレスポンス悪化などなるべく幅は小さくしたい。
この辺のエンジン設計VSフレーム設計の攻防(いい意味で)も激しかった事と推察します。
2. 足回りスペック
ABSシステム | 2チャンネル With IMU |
フロントブレーキ | t5.0 φ330㎜ディスク, Brembo4ピストンキャリパ ※STDはNISSIN |
Frブレーキキャリパ ※Brembo | STYLEMA ピストンサイズ:30/30 ボルトピッチ:108mm オフセット:30.0mm シールキット品番:ZB.720 |
Frブレーキパッド品番 | Honda純正:06455-MKF-D61 Brembo racing:07BB37RC/SA 詳細記事→CBR100RR-Rブレーキパッド交換 |
リアブレーキ | φ220㎜ディスク, Brenbo2ピストンキャリパ |
フロントサスペンション | Ohlins NPX S-EC 43mm telescopic fork stroke:125mm (std120mm) |
リアサスペンション | Ohlins TTX36 S-EC Pro-Link swingarm stroke:143mm (std137mm) |
フロントタイヤ | PIRE:DIABLO SUPERCORSA SP (V3) BS:RS11 |
リアタイヤ | PIRE:DIABLO SUPERCORSA SP (V3) BS:RS11 |
タイヤサイズFr | 120/70-ZR17 |
タイヤサイズRr | 200/55-ZR17(190/50ZR17) |
ホイールサイズFr | 17-3.50 |
ホイールサイズRr | 17-6.00 |
純正タイヤ:ピレリ | DIABLO SUPER CORSA SP V3 |
純正タイヤ:BS | RS11 |
指定空気圧 | Fr250kPa、Rr290kPa |
ドライブチェーン | 118L、525サイズ |
(カッコ内はSC77のスペック)
一番びっくりなのは、Rrタイヤサイズに200/55を採用したことですね。 これはサーキットタイヤとほぼ同じサイズです。 足つき性はさようなら!?
Rrタイヤサイズから言えることは、運動性能(レース)ポテンシャルアップを狙っているという事。 これは断言できます。
3. ディメンション
項目 | SC82 | SC77 |
バッテリー容量 | 12-2Li-ion | Li-ion |
全長 | 2099㎜ |
2065㎜ |
全幅 | 762㎜ | 720㎜ |
全高 | 1163㎜ | 1125㎜ |
スイングアーム長 | 622.7㎜ | 590.0㎜ |
フレームタイプ | アルミツインチューブ | ← |
燃料タンク容量 | 16.1L ※スチール製 | 17.7L |
燃費(WMTCモード) | 16.0㎞/l | 16.1km/l |
最低地上高 | 118.6㎜ | 130.0㎜ |
装備重量 | 201.3㎏ | 196㎏ |
シート高 | 831.㎜ | 820㎜ |
キャスター角 | 24°00′ | 23°20′ |
トレール量 | 102㎜ | 96㎜ |
ホイールベース | 1455㎜ | 1405㎜ |
前後重量分担配分(前:後) | 50:50 | 52:48 |
車両重量 | 201㎏ | 199kg |
Andyが考えるSC59,77のベストホイールベースは1430㎜。 それに対してノーマルで+25㎜延長されています。
Rr分担荷重がどの程度変化したのか? ここが最も気になります。 Rr分担が減ってしまってはトラクションが掛かりづらくなるので、どんな狙いなのか!? 開発者に直接聞きたいところ。 (体重計と完成車があれば測れるんだけど・・・ない!笑)
※2019/11/11追記 前後重量配分は50:50である事が分かりました。 個人的にはRr分担荷重増のバランスが好きなので好みのセッティングになりました♪♪
4. トランスミッション
クラッチ | 湿式多板クラッチ |
クラッチ作動 | ケーブルコントロール |
Rrタイヤ駆動 | チェーン駆動 |
ギヤ段数 | 6段 |
ミッション方式 | マニュアル式 |
プライマリーレシオ | 1.630(1.717) |
変速比 | 1st:2.615(2.285) 2nd:2.058(1.777) 3rd:1.700(1.500) 4th:1.478(1.333) 5th:1.333(1.214) 6th:1.214(1.137) |
ファイナルレシオ | 2.500(2.625) |
※()内はSC59ED向けスペック
5. インパネ&電装
12Vソケット | オプション(USB) |
ヘッドライト | LED |
イグニッションシステム | デジタルトランジスタ式 |
計器 | TFTフルカラー液晶 |
テールライト | LED |
USBソケット | オプション |
USBソケットがHonda純正として用意されているのは助かりますね!! スマートキーと相まってUIは良さそう♪♪
何気にメインキーのキーホルダーが目元でチャラチャラするのウザいんだよね(*^-^*)
スペックまとめ
ボア×スト、タイヤサイズだけを見ても何を狙っているのか十分理解できますね。
特に注目すべきポイントは純正で200/55を採用しているのは、運動性能(戦闘力)アップを狙っている確固たる証拠。(鈴鹿、走ってみたい!!)
これは世界で広がりをみせるSTクラスのレースをみすえると、大径のスリックタイヤに履き替えた時のディメンション変化が非常に少ない事は大きなアドバンテージですね。
今の190/50→ 200/55に変更しようもんなら車高調付いててもアジャストできないくらいRr車高が上がってしまい、キャスターが立ち過ぎてしまいます。
それにRrの車高調をMax下げた位置からセッティング変更できないんですよね~。 その意味でも元々がスリックタイヤの諸元に近いところでレイアウトされていると、レース用タイヤに履き替えてもセッティング幅が広がる事は間違いなく嬉しい事だらけです。
しかし200/55サイズのタイヤはほぼハイグリップばかりのラインナップでツーリングタイヤが皆無・・・。 しかもお値段も前後5万円オーバーは必須。 工賃込みで6万円を超えますね・・・。
仮にタイヤ寿命が長く持って8000㎞、タイヤ交換総額が60000円とすると、1㎞走行する毎に7.5円のお支払い・・・( ゚Д゚) 色んな意味でスゲータイヤですな"(-""-)"