バイクの慣らし運転方法

バイク新車で買ったんだけど、慣らし運転ってやったほうがいいの? ってかどうやるの? ナラシにどんなメリットがあるの?  こんな疑問を解決!

 

こんんちは!Andyです

新車や新古車を買うと、やっぱり「慣らし運転」って気になりますよね。 よくは分からないけど、なんかやった方がいいみたい・・・。  やらなくても壊れないらしいけど、なんかやろうかな・・・。

慣らし不要論はどう捉えればいいの?  今日は慣らしについてフォーカスします。

 

1. バイクに最適な慣らし運転の条件

↓表の条件に当てはめて慣らしを行う事でパワーアップします。

最適な慣らし条件

※回転数はCBR1000RRR(SC82)を引用

新車走行距離 エンジン回転数 スロットル開度
~50㎞ ~6000rpm(40%) ~1/4(25%)
~100㎞ ~8000rpm(50%) ~1/4(25%)
~500㎞ ~10000rpm(70%) ~1/2(50%)
~1000㎞ ~12000rpm(80%) 制限無し(100%)
  • 高速道路など一定速度でずっと走る続けるのはNG
  • スロットルを開けて、エンジンに適切な負荷を与える走行がBEST
  • 回転数100%=レッド入口回転数
  • エンジンオイルはHondaウルトラE1を使用する

車種によってレッドゾーン入口回転数が異なるので、パーセンテージを参考にリミット回転数を決めてください。

例)レッド入口が11500rpmの場合、~500㎞のリミット回転数は11500×0.7=8050rpmとなります。

 

2. 慣らし運転で得られる3つのメリット

  1. エンジンパワーアップ
  2. 摺動面の摩擦低減
  3. 部品の長寿命化

 

主にこの4つの効果を得ることができます。  なぜこのような効果が得られるのか? そのメカニズムを順に追って説明します。

 

エンジンパワーアップできる理由

それは、金属を金属で磨くことでフリクションロス(摩擦)を低減させる事ができるから。

ご存知エンジンは金属部品の集合体です。

アルミ、鉄、チタンなどの部品で構成されており、往復運動や回転運動を経て燃焼エネルギ―をRrタイヤへ伝えます。

 

エンジンで生み出される燃焼エネルギーは慣らしの有無に関係なく一定です。

燃焼エネルギーを、エンジン内部の部品を動かす事に使いますが、部品同士の摩擦にせっかく生み出したエネルギーが奪われてしまいます。

この事を摩擦による損失である事から「摩擦損失」または「フリクションロス」と言います。

 

この部品同士の摩擦が小さくなれば、ロスしてしまうエネルギーが減ります。→ その結果取り出せるパワーが増えるのです。

イメージ図 適切な慣らしエンジン 慣らさないエンジン
①燃焼エネルギー 10 10
②部品同士の
摩擦によるロス
-3 -5
タイヤに伝わる
エネルギー(➀-②)
7 5

 

特に新車の場合は、金属部品が機械加工されたてホヤホヤです。 機械加工した直後の金属は角がピンと立っていて、他の金属と全く接触していません。

つまり、これから永遠にこすれる相手とまだまったく馴染んでいない状態。

相手との摩擦をできるだけ減らす為に、オイルを使ってこすれる相手金属と磨き合うことで、金属表面を最適な状態に変化させていきます。

上手く慣らしができれば、最大でお馬さん2頭ほど増える場合もあります。(排気量でかいほど効果も増える)

 

少しづつ磨く

エンジン慣らしの手順

初代iPodは新潟県の磨き職人を抱えた企業が受注。 そりゃ~ピッカピッカな仕上がりです。

表面がツルツルピカピカの方が、摩擦は少なそうな感じがしませんか?

ではピカピピかにするにはどうしたらいいのか・・・。

 

自分がボコボコのまま、相手と接触したら相手もボコボコになりますよね。

エンジンが新車の状態はまだ自分がボコボコの状態。 つまり相手もボコボコ。

 

だから最初はゆっくり優しく相手を磨きます。 そうする事で自分も相手から磨いてもらえます。

表面の粗い部分が無くなってきたら、ちょっとづつ強くみがいていく事で最終的にツルツルな面を作ります。

 

包丁と研ぐ時は、包丁×砥石×水を使いますよね。 エンジンの場合は金属×金属×オイル(E1)を使って磨きます。

 

摺動面の摩擦低減

摺動(しゅうどう)面はエンジンだけではありません。

前後サスペンション、スイングアーム、ブレーキディスク、各種ベアリングなどあらゆる部品に存在します。

エンジンの慣らしの他に、車体パーツの慣らしも行うと更にコンディションを良くする事が可能です。

 

例えば・・・MotoGPのレースにおいて、新品のサスペンションをレースにいきなり実践投入する事はありません。  またブレーキディスクも必ず当たりを出した物を実践投入します。

 

やはりコレらもエンジンと同じで金属の摺動面、荷重受けポイントの凹凸を無くし、滑らかにする事で摩擦を低減します。

 

部品を超寿命化できるメカニズム

ずばり、表面が磨かれる事で振動を低減できるから。

しかしこれはどのくらい寿命が延びるのか? を確かめるには発生応力を計測するしか方法がありません。

だた、振動を低減させると部品の寿命は間違いなく伸びる!と断言できます。

 

と言うのも、部品の寿命=疲労破壊なのですがこれは応力振幅と繰り返し回数で決まります。

  • 応力振幅=どのくらいの振れ幅(振動)があるか
  • 繰り返し回数=走行距離やエンジン回転数など

業界用語ではS-N線図を見ろ! などと言います。

 

こんな事を想像してください。

ゼムクリップを短く切りたい! でも手元にニッパなどの工具がありません。  こんな時は、何回も同じ場所を繰返し折り曲げる事でクリップを狙いの位置で「折る」事ができますよね。

折ってはまた反対に折って、更に反対に折る・・。

これがまさに繰り返し強度(疲労強度)と言います。

 

金属表面が磨かれ、ツルツルになると、微振動が減少します。 この時、振れ幅が減少して振動が減るので、結果として部品の寿命(疲労強度)が長くなるのです。

金属の寿命を延ばすには

  • 振動を小さくする
  • 振動する回数を少なくする

この2つのどちらかしかありません。 慣らしをする事で振動を小さくする事ができる為、超寿命化につながります。

 

慣らし運転不要論をどう考えるか

巷では

「最近の工作機械は精度が高いから必要ない!」

「特に気にしなくても壊れる事はない!」

「自ずと馴染むので特に要らない!」

こんな理由で不要論が散見されます。

 

確かに当てはまります。 慣らしをせずにいきなりエンジン全開にしてサーキットを走ったとしても、エンジンがブローする事は無いでしょう。

慣らしの目的=エンジントラブルを防止すること。 であれば、不要論は成り立つとAndyも考えます。

 

しかし我々ライダーが慣らし運転を行う目的は上記と異なります。

慣らしの目的=エンジンパフォーマンスを最大限に引き上げること。 です。

 

最高にカッコイイ自分のバイクは、最高のエンジンに仕上げたいと誰もが思いますよね。  慣らしの有無で性能が高まるのなら高めたいのがライダーの信条と言うものでしょう。

 

自動車メーカーには研究開発拠点があり、日々エンジン単体で厳しいテストや開発が行われています。

その中で、適切な負荷を与えて慣らし運転を行うとエンジンパフォーマンスが向上する結果がある事は事実です。

 

Andy自身も慣らし有無で出力に差が出る事をこの目で何度も確認しています。 適切な慣らしを行えば確実にパワーアップさせる事が可能であると断言できます。

 

エンジンパフォーマンスを引き上げたいか?

YES→慣らし必須

NO→慣らし不要

このように捉えると納得しやすいと思います。

 

メーカー指定の慣らし運転方法と条件

各メーカーの公式発表されている慣らし運転方法を紹介します。

結構共通項がありますね。。

DUCATI

DUCATIが慣らしに対し、最もシビアな条件を指定しています。

  • 指定回転数を決して超えてはならぬ!
  • カーブが多く起伏に富んだ場所を走行する事が理想!
  • 指定の点検・整備を受けなければ責任を負わない!

強い言い方ではあるものの、やっぱり性能を引き出すにはこうしろ! と大変分かりやすいメッセージだと感じますし、実際ユーザーにとってはありがたいと思います。

 

HONDA

HONDAバイクの慣らし運転方法

  • 急発進・急加速を避ける(急の付く操作を避ける)
  • 控えめな運転が分かりにくい・・

 

KAWASAKI

カワサキの慣らし運転の方法

  • 3モード
  • 急のつく操作は禁止
  • 控えめな運転が分かりにくい

 

YAMAHA

YAMAHAの慣らし運転の方法

  • 1000㎞まで一律の条件
  • 急の付く操作は禁止

 

SUZUKI

SUZUKIのエンジン慣らし運転の方法

  • 1000㎞まで一律の条件
  • タイヤ慣らしをせよ
  • 急の付く操作禁止

 

CBR1000RRRレーサー

CBR1000RRRレーサーの慣らし運転方法と条件

  • CBR1000RRR 2020年モデルのレーサーエンジンの慣らし運転の条件と方法
  • 慣らし用エンジンオイルは”ウルトラE1” ※MBグレード
  • 慣らし運転モードは4パターン

 

スクーター用オイルはMB規格で、低い摩擦特性を持っています。 これはスクーターには湿式クラッチが存在しない為に低摩擦特性とし、フリクションロス低減と低燃費化を図っています。

※スクータはDRY遠心クラッチ

 

BIGバイクはクラッチをエンジンオイルで潤滑する為、MB規格オイルでは滑ってしまいます。

よって、急の名前が付く操作をするとクラッチを滑らせ早期摩耗、傷めてしまう事になるのです。  クラッチの摩耗粉が出まくり、何のためにナラシしているのか分かりません。

 

どのメーカーのバイクにも上記条件にて慣らしをすると効果はあります。

納車してすぐオイルをウルトラE1に入れ替え、冒頭の「最適な慣らし運転の条件」に従って操縦します。 オイルはE1でなくてもMB且つモリブデン含有の物であればOKです。(現状Andyは知りません)

但し、全ては自己責任且つ、内容を100%理解できる方のみ実施してください。

クラッチが滑るってどう言う事??  と疑問に思った方はリスクが分からないので実施NGです。

 

ちなみに、ZRX1200Rを新車購入した時も上記条件にて慣らし運転を行っています(^^)v

 

バイクの慣らし運転まとめ

やっぱり趣味で乗るバイクを新車で購入したなら、慣らし運転は必須!と考えます。

新車で買う程大切にしたいバイクだし、性能も100%発揮させてやりたいし!(*'▽')

 

条件を各メーカー調べてみると、急の付く操作はしない、寿命が延びますの2つが共通項でしたね。

”急のつく操作はしない”ってのは各メーカーMB規格のオイルを入れて払い出している。 と考える事もできますよね。

 

その通り! 全然ちげーよ! って内情分かる方がいらっしゃれれば匿名でOKですのでメッセージ頂けると嬉しいですm(_ _)m

また疑問や不足などあればお気軽にコメント下さい。

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