
Kawasakiブースで一際高いお立ち台に乗っていたH2SXSE↓
雑誌でACC(Adaptive cruise contro)をKasawaki車に初めて搭載! との記事を読みました。
二輪初搭載のACCはドカティのムルティストラーダだったと記憶してますが
バイクに追従クルコンってどうなの!? って事で早速乗ってきました♪
記事の目次
ニンジャHS SX SEのスペック
名称/型式 | Ninja H2 SX SE / 8BL-ZXT02P |
長さ | 2175mm |
幅 | 790mm |
高さ | 1260mm |
シート高 | 820mm |
キャスター/トレール | 24.7° / 103mm |
排気量 | 998cc |
ボア×ストローク | 76.0mm×55.0mm |
圧縮比 | 11.2:1 |
エンジン出力 | 147kW(200PS)/11,000rpm ラムエア加圧時:154kW(210PS)/11,000rpm |
エンジントルク | 137N・m(14.0kgf・m)/8,500rpm |
車両重量 | 267kg |
タンク容量 | 19L |
価格 | SE :297万円 STD:265万円 |
ホイールトラベル | Fr:120mm Rr:139mm |
タイヤサイズ | Fr:120/70ZR17M/C (58W) Rr:190/55ZR17M/C (75W) |
ブレーキディスクサイズ | Fr:φ320mm Rr:φ250mm |
特筆すべきははやり”トルク”でしょう。
同じ1000ccであるCBR1000RRRの最大トルクは11.5kgf・mです。
RRRに比べ、なんと1.22倍もの強烈なトルクを叩き出すENGはただ者じゃありませんね・・
ニンジャH2 SX/SEインプレッション
プラザ小牧でレンタル第一号!
ガチの新車です☆
なんと走行距離は6km! タイヤもヒゲ剃り前!
レーダークルーズコントロールはどうだった?
↑ここがレーダーユニットで、前車との距離を計測するシステム。
初めてバイクで使ってみた感想は・・・
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だけど・・・
セットした時の車間距離が広すぎるぜぃ。。。
バイク用レーダークルコンに感じたこと↓
- 右手首が圧倒的にラク
- 判断回数が減って脳がラク
- 長距離ツーリングがラク
- 前車への追突リスク低減
- 価格アップ
- マスツーで使いづらい
- 車間距離が常に広い
クルマでは当たり前になりつつある機能だけど、やっぱりバイクに装備されると改めて「イイ!」
自動操作なので景色を今まで以上に堪能できるし、自分が判断しなくていいから脳内がラク!
そしてSSでは高速道路を走行すると右手首がずっと拘束されて辛いんだけど・・・ それが無い!
高速使ってガチツーリングにいくヘビーユーザーには最高の装備だなと感じます。
HondaでいうならGLやアフリカツインに是非とも欲しいところ!
追突事故に関してバイクが自動でブレーキを逃さず掛けてくれるので、大きな安心感があります。
レーダークルコンの欠点
現状ではまだ改善の余地は残っているなと思いますが、エンジニアの気持ちは理解できました(最後まで読んでね♪)
1. 車間距離が遠すぎる
デフォルトの状態では、ACCをセットした時の前車との距離がめちゃくちゃ広い。
クルマだと2台が余裕を持って追い越し車線に入ってこれる位の距離関係です。
2. 車間距離設定を走行中に変更できない
ちょっと距離が離れすぎてるな〜。。
と思って変更しようとしても・・・
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変更できんくね・・・?
何をどうやっても変更できません。
恵那峡SAで止まってやっと変更できました。
車間距離の変更は、走行中はできない設定でした。(メニュー画面に入れない)
3. やっぱり車間は広いまま
設定としては
「Far」
「Mid」
「Near」の三パターン。
デフォは「Far」だったので、「Near」に変更しました。
しかし・・・ 遠い。
やっぱり自分の感覚としてはNearにしてもSo Far! な印象でした。
安全性を考えると適正?
Kawasakiのエンジニアの気持ちになって考えると、この車間距離は適正かなと感じます・・。
というもの、バイクの場合はライダーがどんな乗車姿勢で乗っているか? によりますが、自動での急ブレーキを”設定できない”、若しくは”設定したくない”のでは? と想像するからです。
自動ブレーキを強く効かせる事は、物理的に可能です。
しかしクルマと違ってバイクの場合、
ライダーがボケっとよそ見している時に自動急ブレーキが掛かったら・・?
手放し運転してる事を想定したら・・?
片手運転してる事を想定したら・・?
ハンドルの片方を押してしまい転倒・・と言う事も安易に考えられますよね。
クルマの場合は自動急ブレーキが掛かってもハンドルが勝手に切れる事はありません。
こんな事を想定すると、やっぱりACC中の急ブレーキは(0.5G以上?)掛けられない➡ 急ブレーキにならないよう車間距離を広く取る。
こんな安全思想が背景に隠れているのではないか? と想像できる訳です。
この他にも手放し運転や、ダンデム、ウェット路面など様々な最悪条件を網羅するとはやり急ブレーキを掛けられない➡ その結果現在の広い車間距離が必須である。
こんなロジックで結論が導かれたのかな??
この部分の検討と検証、決定のプロセスは前例がないからこそかなり難しかったと思います。(想像ね!)
一般道ワインディングは想定外?
ワインディングで車体をバンクさせると、追従していた前車を見失います。
これはセンサーの特性上解決する事は不可能なので納得。
良かったのは、自車のバンク角をパラメーターに入れているのか、加速&減速がすごく滑らかで怖くないこと。
急にパンチの効いた加減速が訪れる訳ではないので、一般道でも安心して使えます。
でもこの機能をフルに発揮できるのはやっぱり高速道路巡航である事は間違いありません!
マスツーでの使用はどうかな・・
車間距離がかなり長くなるので、マスツーに行った時の車間距離は気になるところ。
まぁどうしてもって場合は最後尾を走ればいいんだけど、そうも言ってられない場合もあるよね〜
このあたりはちょっと体験してみないと何ともだけど、今回一度だけソロライダーの後ろに付いた時には、やっぱり車間はかなり広め。
全体的にはやっぱり高速道路の巡航を想定していると思いました。
まぁワインディングは操る面白さを堪能したいからもともと要らんちゃ要らんけど。
スーパーチャージャーの加速感
マジで目ん玉が潜り込んできます。
高回転になればなるほど、グイグイ脳ミソが圧縮されてホント何かが発射されちゃう。
なんて表現したらいいのか適切な言葉が見つからないけど、エゲツないほどヤバい加速します。。。
減速音が凄い
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プシュる! プシュる!プシュる!
へ?
なんか異音が・・・
ゴムベルトがこすれる様な音してる???
壊れたのか? ってマジで思いましたww
よく聞いてみるとスロットルOFFした時にキュキュキュ! とかプシュ!とか言ってるでねーか。
これってターボ車とおなじコンプレッサーに負荷が掛かった時に出るサージング音なのだろうか・・?
未だに確信が持てないけど、高回転でOFFするほどキュキュキュ音も大きいから合ってると思うんだけど。
なんせ、今までバイクで聞いた事のない音が楽しくて、やたらスロットルON-OFFを繰り返して中央道でズッコンバッコンしてたH2はワタシですw
また俗に言う”ターボラグ”みたいなフィーリングは無いけど、高回転に行くほどにモリモリパワーとトルクが同時に出てきて脳みそが揺れる・・
この辺のフィーリングはスーパーチャージャー特有なのだろうか。
操縦安定性
新型ブサの重量が264kg、H2は267kgでほぼ互角。
旧ブサが260kgで何度も乗ったんだけど、H2の方がワインディングの切り返しは圧倒的に軽かった。
この軽さはタイヤサイズが190/55のリアタイヤが効いている。(ブサは190/50)
いわばケツ上がりで高いところから倒れる感じで軽さを感じる。 しかし俊敏性は劣るかな?
高くて軽い分、移動距離が長くなってバンクtoバンクで振り回すときにはちょっと大きさを感じる。
Frサスはちょっとストロークが少ない印象で、積極的にFrから曲げるってよりは、タイヤに頼ったバンク角なりに旋回するイメージ。
やっぱり機種コンセプトから考えてもしっかりRrタイヤに荷重を掛けて余るほど強大なトルクをいかにRrタイヤに伝えるか? を重視してる印象でした。
ワインディングは「スポーツ」Modeで走行。 矢作ダム周辺のワインディングのギャップは結構モロに来るな〜って感じで速いダンピングではいつものSHOWAサスとは全く異なる味付けで、ちょっとショックが大きい。
Frブレーキ掛けてる時の突き上げ感が大きかったから、プリロード過小orレート低い?
BSのS22の良さと相まって前後の接地感はドッシリしててGood!
ブレーキ
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ん〜。。。 これはもう現代ABSの宿命ですかね〜 。
しっかりブレーキ掛けての時にはもう別人が勝手にブレーキ操作してます。
そのおかげで、ACCなどの新機能が成立する事を考えると致し方ないのか・・
ジャイロセンサーも積んで、コーナーでも制御を効かせられるようになった事で恩恵を受ける人も多い訳だし、ココは納得せい! と自分に言い聞かせます。
使い勝手
センタースタンドにビックリ!
最近のバイクはセンスタ廃止の流れがあるなか、まさかの標準装備!
個人的には大当たりな装備!!
て言うもの、、、プロアーム用のメンテスタンドってめちゃめちゃフラフラしてて、倒れそうで怖いんだよね〜
しかもツアラーカテゴリのH2とあらば更にフラつく事間違ない。
DIYするにも、プロが整備するにもセンスタがあったほうが絶対整備しやすから、いいコンディションをキープできる。
敢えてのセンタースタンド装備を決断した開発者の方に敬意を表したい!w
ヘルメットメットホルダー最高!
この純正ヘルメットホルダーを開発した人、きっとバイク&ツーリング好きな人だね!
何がイイかと言うと、、
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鍵は開ける時だけ!
アームが自由落下!
たまーにあるんだけど、ヘルメットロックを開けている間は鍵が抜けない仕様・・・💢
鍵がジャマでヘルメットのDリング掛けにくいし、鍵回しにくいし、鍵抜きにくいしで最悪な純正メットホルダーって実はいっぱいあるんだよね〜
その点、H2は鍵を開けたらアームは自由落下
鍵を抜いた状態で操作できるからやりやすい!
こう言うちょっとしたアイディアって実際乗ってる人じゃないと分からないからホント嬉しい。
パワーアウトレット最高
これは正直、神のレベルでしょ!?
敢えてUSBじゃなくてシガーソケットとしてくれるのが有り難い。
シガーソケットならUSBやUSB-Cの取り出しにも簡単に対応できるし、なにより信頼性が高い。
スマホマウントも当たり前になった今はマジでありがたい装備。
これならGoProも充電しながら走れるな・・
メーターパネル
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6.5incの大画面液晶で、めちゃくちゃキレイ!
メーター表示がカッコいいだけで何故かテンション上がるわ〜w
基本的にどの表示内容も文字や絵が大きくて見やすい。
でもね・・・
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もうね・・・KQSとかKEBCとかKIBSとかKLCMとかKCMFとか・・・
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マジでこの辺の用語統一しません?
自分の慣れ親しんだメーカーの用語から他メーカーに変わるともう一編にわからんww
世界3大バイクメーカーが束になって規格作ってほしーなー!
マジでわからん過ぎるよ・・
スタイリング
角ばっててマッチョな感じが好きなポイント!
強いて言えば、コーナリングランプ?の部分をもうちょっと小さく作ってほしかったかなぁ〜♪
BSD(ブラインド・スポット・ディテクション)で四角に接近する車両を検知するためのセンターが結構デカくて取りたくなるw
この機能のお陰でフェンダーレス化する道は無さそう☆
お尻の痛さ
反発力高めの熱いシートクッションのお陰で、半日250km程度のツーリングではお尻は割れませんでした。
ちょっとゴワゴワして、コンビニで体操すれば復活できるレベル。 もしRRRならもう四つ裂き(いや八つ裂きか?)
ニンジャH2 SX SE ACC搭載モデルインプレまとめ
このバイクを一言で表現するなら
「マッスルバイクの最先端!」
暴力的な加速を生み出すスーパーチャージャーに、ACC(アダプティブクルーズコントロール)の組合せが、快適で楽しい長距離ツーリングを可能にした最先端バイク。
直接の対抗馬としてはSUZUKIの隼になるんだろうけど、ACC付いてる事は大きなメリットですね〜 。
マッチョな感じは流線型のブサより好み。
ブレーキはちょっと不満だけど、自分のRRRと同じだから割り切る!
バイクなんだけど、他に類を見ないフィーリングのバイクで本当に面白かった!
夜間のコーナリングライトがどんな感じなのか試せなかったので、近々もう一度借りて乗ってみようと思います♪