今年一番の白熱したレースだったと言っても過言ではなかったレースでした。 終始抜きつ抜かれつの非常に激しいドッグファイトが展開され、ほんとうにハラハラドキドキが止まらないレースに興奮したのは私だけではないと思います。
とにかくメチャメチャおもしろかった!! でも・・・
ドビチオーゾ選手がトップ争いに絡んでいなかった事が唯一残念なポイントです。 やはりチャンピオンを掛けたバチバチのバトルを見たいですよね。次のセパンはそんな展開を期待したいと思います。
記事の目次
実は金曜日が勝敗の分かれ目だった!!
TWのタイムラインでこの映像が配信されてきました。 FP4(Free Practice #4)の10コーナーで、ドビがフロントから転倒してしまいました。 この時「握りゴケか〜・・自信を失わなければイイけどな。」と直感的に思いました。
左コーナーの後、一気に下りながらでバイクが直立している時間が短いので、強いブレーキを掛けられる時間が短いです。この10コーナー進入でブレーキを甘くしてしまうと、手前のコーナリング速度が低下してしまい、ダブルパンチでラップタイムに影響してきます。
A rare mistake from Championship challenger Andrea Dovizioso!! Luckily he's up and OK! 😣#AustralianGP pic.twitter.com/fu83fCe4zN
— MotoGP™🇲🇾🏁 (@MotoGP) 2017年10月21日
やはりどんなライダーでもFrの握りゴケをしてしまうと、少なからず恐怖心が芽生えます。 怖くて何もできないと言う意味ではなく、次同じコーナーで転倒を避ける、同じような転び方(今回はフロントの握りゴケ)を避けたい! とライディングを無意識のうちに修正します。 これがチャンピオン争いをしていないシーズン前半であれば、そう大した事はないのでしょう。
しかし今回はマルケスとバチバチにやりあうと言う大きなプレッシャーが背中にのし掛かっている中での転倒です。 フルバンクに近い領域のスリップダウンはあまり影響を受けない事が多いですが、ブレーキング中の握りゴケは自信を取り戻すのに時間が掛かります。
ちょっと心配な転倒の仕方でした。
レース直前のスターティンググリッドでタイヤ交換!!
これもびっくりでした。 確信が持てていない表れ? ソフト→ミディアムタイヤへ変更したようです。
何だかドヴィがナーバスになってる感が漂うな… プレッシャー&昨日の転倒が効いてる⁇
— ANDY (@ANDY_MOTO_ACE) 2017年10月22日
マジ⁉️ タイヤ交換⁉️⁉️
— ANDY (@ANDY_MOTO_ACE) 2017年10月22日
ライブで観戦していてびっくりしました。 タイヤのコンパウンドを決めるときは、ライダー、チーフエンジニア、ミシュラン社担当タイヤエンジニアで入念に話合って決定します。 前レースの結果や、コンパウンドの特性、ライダーの好み、コースレイアウト、他のライダーの決定(オープンの場合だけ)など様々なシミュレーションを行いながら決定されます。
しかし、この時は、グリッドにタイヤは用意されていませんでした。
これは、「グリッドで最終的なタイヤを選ぶぜ!」ではなく、ドビが急遽タイヤを交換したい! と言う流れになっていたと推測できます。 天候や、判断基準が曖昧な場合は、ライダーがサイティングラップ(コースインする為の周回)でコース状況を確認して、グリッド上でタイヤ選択を判断する事はよくあります。 ウェットコンディションなどに多く見られます。
その事があらかじめチームで決定されている時は、メカニックがグリッド上にタイヤを持っていきタイヤ交換の準備がされています。 しかし、今回のライブ映像では、ピットまでメカニックが走ってタイヤを取りに帰っていました。
もちろん、ライバルチームにタイヤ選択を知られたく無い場合などに芝居を打つと言うパターンも考えられます。 が今回はど〜〜も芝居には見えませんでした。
とどめの1コーナーオーバーラン
オープニングラップが終わり、2周目の1コーナーでドビがオーバーラン。 転倒こそせず、レースには復帰しましたがこの時20位! 1位へと順位を戻すにはあまりに大きな差がついてしまいました。 しかし懸命に追い上げ最後は13位でフィニッシュ。 次戦へと望みを繋げました。
マルケスも相当なプレッシャーを感じている
チームの発表で、マルケスは「レース中にドビの順位を知らせないでほしい」と要望していたようです。 普段マルケスはレース中に後ろを振り返る事はまずありません。 (一回も見た事なかった) しかし今回は何度も振り返る!!
マルケスがこんなに後ろ気にしてるの初めて見た!(◎_◎;)
— ANDY (@ANDY_MOTO_ACE) 2017年10月22日
マルケスの振り返る姿を見て「サインボードでわかるやろ!?」 そんなに気にする?? ってことはマルケスもドビと同じくらいプレッシャー感じてるんだろうな〜。。 と思っていました。
そしたらまさかの「ドビとの差&順位」を知らせないで要請が合ったとはww サインボードで知る事が出来なかったから目視してただなんて夢にも思いませんでした。 しかしそれだけマルケスも大きなプレッシャーと戦っている証拠だと思います。
今週末セパンレースの見どころ!!
マルケスがチャンピオンを決めるか!? コレに尽きます!!
セパンで26ポイント以上の差をつければ、マルケスのチャンピオンが決定します。
現在ドビとの差は33ポイントですから、マルケスが2以上で完走、3位以下の場合はドビの前で完走すれば自力チャンピオンが確定しますです。
丁度台風が近づくようですし、TV観戦しやすい環境が整いつつあるとポジティブに捉えるとします! もしファイナルラップまでバトルがもつれると、バックストレートエンドの左ヘアピンがパッシングポイントになります。
セパンサーキットの特徴
長いストレートが2本
2016年決勝中にSUZUKIのアレックス・エスパルガロが最高速308km/hをマークしています。 これはスリップストリームに入っている時の数値です。(スリップに入らないと約298km/h) ホームストレートの方が少し長く927mもあります。
コース幅が25mもあってビビる!
鈴鹿サーキットのコース幅は10〜16mですから、いかに広いかがわかります。 リズミカルな切り返しのタイミングでロッシがヒラヒラとパスするシーンを良く見ます。 セパンは自分で走った事があります。(レンタカーで・・泣。) とても広くてパッシングしても立ち上がりラインに多少余裕がるレイアウトです。
セパンサーキット名物のバケツスコール!
勝手に命名しましたw でも本当に突然激しく降って、すぐに止んでと言った天候の急変が多々あります。 今のMotoGPはフラッグと〜フラッグですから、決勝中に路面コンディションが変わる場合は何かドラマが起きそうです!
チャンピョンを決める運命の15コーナー左ヘアピン!
バイクだけでなく、クルマのレースでもパッシングポイントになっています。 ライダーは全員この15コーナーがパッシングしやすく、そして抜かれやすい事を当然知っています。 その手前の14コーナーを上手く立ち上がってスピードを乗せる事が重要です。 14コーナーを上手く立ち上がれるかどうか? も次の展開が予測できて面白いです。 ロッシはこの14コーナーのブロックラインがうまい!
マルケスには強いドビチオーゾ選手を倒して欲しいですね!
セパン予選の隠プレッションはこちら→2017Moto-GP Rd17 Sepang 予選 Andy’S隠プレッション