納車された時から履いているピレリのスーパコルサSP(OEM)が3,300kmを走行し荼毘に付されました。
Frタイヤはまだ使えますが、Rrタイヤはミドルバンク付近の摩耗が激しく、これ以上サーキットを走ると砂遊びする事間違い無し! との判断で今回はブリヂストンのRS11に履き替える事にします。
記事の目次
なぜRS11?選ぶ理由
理由1. 開発陣がOEMに選んだ理由を探りたい
CBR1000RR-RのOEMタイヤはピレリとBSの2社となっています。 開発メンバーも様々な理由から最終的に2社に決めているはずなので、ピレリとBSの2社にした理由はなんなのか?
その理由を自分なりに探したい事が一つ。
理由2. ブリヂストンが好きだから。
MotoGP、F1と2大モータースポーツで巨人ミシュランを打ち負かしたのはBSだけですよね。 今はどのカテゴリーもワンメイクになってしまい、タイヤメーカーの競争は無くなってしまいましたが、BSがMIを打ち負かす歴史を知る一人として、BSのファンである事は間違いありません。
そんな事もあって、SC59(レプ男)のエンジンをぶっ壊したときもS21を履いていた時でしたww
RS11鈴鹿インプレ結果
RS11は鈴鹿サーキットに於いてピレリOEMスーパーコルサよりアタイヤの絶対グリップが低く、タイムを出せない。
Rrタイヤはケース及びゴムが柔らかくライダーフレンドリーな特性であった。→市街地やワインディング、冬季などストリートへのマッチングはRS11の方が良さそうだと感じた。
RS11 | Frタイヤ 評価項目 |
スパコルSP |
◯ | グリップ力 | ◯ |
◎ | タイヤ硬さ | ◯ |
◎ | ハンドリング | ◯ |
RS11 | Rrタイヤ 評価項目 |
スパコルSP |
◯ | グリップ力 | ◎ |
◯ | タイヤ硬さ | ◎ |
◯ | ハンドリング | ◯ |
※タイヤ硬さは硬い方が◎、柔らかい方が◯
グリップ力
Rrタイヤのグリップ力に明確な差を感じました。
鈴鹿の2コーナー立ち上がり、130R立ち上がりなどのミドルバンク付近でTh(スロットル)全開になるようなシチュエーションでRrタイヤのスピニングが起こります。
フレッシュタイヤと言うアドバンテージがある中での走行ですが、スピニングは所々で発生。 ピレリより明らかに回数、量ともに多い結果でした。
Frタイヤのグリップ力に差は感じられませんでした。
タイヤの硬さ
Rrタイヤはピレリと同じか、若しくはそれ以上に柔らかく感じます。 タイヤが潰れているフィーリングが掴みやすく、接地感を掴みやすい事はメリットでした。
しかしダンロップ上りや2コーナーのクリップ付近などしっかりと荷重が乗る時にはちょっと潰れすぎ。 今回空気圧を温間2.9kで合わせているので、もう少し高い3.2kならもう少し良くなりそうです。
対するFrタイヤは剛性感、ゴムの硬さ共にAndy好み(しっかり感)の特性でした。 鈴鹿のような次から次へコーナーが現れて、寝かし込んでばかりのコーナーはFrが踏ん張ってくる方が、Frの接地感を掴みやすいです。
ハンドリング
Frタイヤの剛性に起因するハンドリングがとても良かった。 逆舵を入れたときのレスポンスが速く、狙ったポイントでバイクをフルバンク→フルバンクへ持っていける。
ヘアピン、130R、アステモシケインなどハードブレーキを掛ける時、タイヤ形状を適切に保ってくれる。 そのお陰でブレーキを残しながらの進入時に重さを感じにくく、ライン自由度が高い。
このFrタイヤの硬さはとても好きで、Rrタイヤにピレリのスパコル、FrタイヤにRS11の組み合わせが最強と感じますねw
RS11タイヤ重量
重量比較 | フロント(kg) | リア(kg) |
SC82ホイール | 未計測 | 6.3 |
RS11 (新品) |
未計測 | 6.8 |
Assembly (RS11+ホイール) |
8.5kg | 13.1 |
スパコル (3,300km走行) |
未計測 | 5.9 |
テスト条件
Frタイヤ | ブリヂストン RS11 120/70ZR17 2019年12月製造 |
Rrタイヤ | ブリヂストン RS11 200/55ZR17 2020年 2月製造 |
空気圧 Fr | 温間2.5k |
空気圧 Rr | 温間2.9k |
マシン | CBR1000RR-R(2020) |
ガソリン搭載量 | 16.1L(満タン) |
テストコース | 鈴鹿サーキット (東、フル) |
テスト日 | 2021年4月12日 |
RS11のタイヤ写真
東コース30分(14周)走行
東コースの走行なので、2コーナー、最終コーナー立ち上がりの負荷が高く右側が荒れ気味。
東+フル(7周)走行後
フルコースを走ると左右荒れますね・・
東+フル+フル(5周)走行後
リアタイヤのコンパウンドの境目がクッキリ現れてきました。 両サイドに出来ている波目模様のピッチが荒く、センターに比べ柔らかいゴムである事がわかります。
ピレリと比較
3300km走行後のピレリを並べてみました。
ピレリもサイド側は柔らかいゴムを使っていますが、距離が増すにつれて境目がほとんどわからなくなりました。 分かれてるのはタイヤ表面部分だけなのか??
RS11は卸したてと言う事もあり、境目はクッキリ。 ピレリの新品走り出しの時よりクッキリ&ハッキリ分かれてますね。
ストリートでのワインディングに対しては、RS11の方がマッチング良さそうな気がします。
RS11タイヤインプレまとめ
今回の走行条件である”サーキット”においてはピレリの方が明確にグリップします。
しかしブリヂストンがその事を分かっていないとは思えません。 RACING STREET のコンセプトにもあるように、ストリートでの性能をスパコルよりも重視しているように思えてなりません。
ただ単純にグリップ性能だけを突き詰めればスリックタイヤになるし、R11という競技タイヤに行き着くわけです。
でもなぜ競技タイヤを一般の用品店に卸さないのか? 答えは明確で犠牲にする性能があまりにも大きいから。
中でも、低温グリップとライフは特に初心者が乗る事の多いストリートとしては捨てられません。
ストリートである以上は、真冬のツーリングを考えるとタイヤのウォームアップ時間と距離が短い事はとても重要です。 冬になれば”冷えコル”なんて言葉を良く耳にするようになります。
グリップ力の高さと引き換えにタイヤ温度に対してライダーが常に気を配る必要があるのですが、意外に忘れがちでアレ?と思った時には低速ハイサイド食らったりしますね。
そう言った意味でタイムを追う事の無い一般公道での走行は結果が逆転するかもしれません。
次は愛知のホームコースで走ってきます♪♪
⬇fa-youtube-squareRS11鈴鹿サーキットインプレ
https://youtu.be/X4QgP8SGMHk